ゴルフ授業は各大学で教場環境や授業形態が異なり、他の体育実技種目より授業展開・構成に一層の工夫が求められます。
年1回の研究集会では、各先生方の授業の役立てられる様々なティーチングティップスが得られるとともに、ゴルフ授業をご担当(あるいはこれから担当)される先生方の意見交換の場や、大学体育教育者同士の親睦を深めて頂く場となっています。
本研究会は、大学において教養体育科目としてゴルフを担当する教員を対象に、授業づくりに特化した研究を実施する。
全国の多くの大学において「ゴルフ」は体育授業に取り入れられている(延べ約580大学,大学ゴルフ授業研究会調べ,2014)。しかし、大学ゴルフ授業の場合、簡易的なフィールドや用具で実施されている授業が多い。例えば、『移動式ケージへのショット練習が中心の大学』、『学内のゴルフ専用練習場を使用して行われる大学』、『グラウンドやテニスコートで軽量ボール使用した打ちっぱなしを中心に行う大学』、『学外のゴルフ場で実際にコースラウンドさせる大学』、『教員がグラウンド等に簡易コースを設定しラウンドさせる大学』など、授業形態は大学によって様々である。
このような対応は、大学体育授業でよく実施されている、サッカー、テニス、バスケットボール、ソフトボール、バレーボール、卓球など、他のボールゲームでは考えにくい。教具や教場環境の異なる複数の大学におけるゴルフ授業調査では、教具や教場の影響は、学習効果やその後の継続意欲へも大きな影響を及ぼすことが示唆された(北徹朗ら,2013)。 この研究結果からも示されるように、「大学におけるゴルフの授業づくり」は他の種目に比べ特殊性が高く、大学の置かれた環境を考慮したより一層の授業展開の工夫が求められる。本研究会では、参加者が各大学で実施している≪授業方法・内容≫、 ≪練習アイディア≫、≪オリジナル教材≫、≪教場づくり≫、≪シラバス≫、≪授業スケジュールの工夫≫などをお互いに披露し合うことによって、より良いゴルフ授業づくりに向けた情報交換の場となることを目指している。
特に、経験の少ない若手教員にとっては、本研究会の場で他の先生の授業方法やアイディアを知ることは、既存の出版物や映像資料等では触れることのできない貴重な経験になるものと思われる。本研究会は、大学ゴルフ授業担当者同士の交流促進と授業実践事例の蓄積をすすめ、大学体育への貢献を目指すものである。
大学で教養体育科目として「ゴルフ」を担当している先生。または、今後担当する予定の先生や大学院生など。