※この記事は掲載元(月刊ゴルフ用品界 GEW)の許可を頂いて転載しています。
掲載元 月刊ゴルフ用品界 6月号(見本誌の申し込みはこちらから)
関西学院大学は、伝道者の育成とキリスト教主義に基づく青少年教育をめざし、1889年アメリカ・南メソヂスト監督教会の宣教師W.R.ランバスによって創立されました。初代学長(第4代院長)C.J.L.ベーツが提唱したスクールモットー“Mastery for Service(奉仕のための練達)”は、関西学院の建学の精神を簡潔に表現するものであり、「社会貢献のためにこそ実力を身につけよ」と解されています。
125年の歴史を持つ本学は、現在、3つのキャンパス(西宮上ケ原、西宮聖和、神戸三田)に11学部(神、文、社会、法、経済、商、人間福祉、国際、教育、総合政策、理工)と14研究科で構成されています。
本学における保健体育科目は、1999年度以降「スポーツ科学・健康科学科目」と称し、身体運動や心身に関する分野を学問体系ごとに4つの領域に分類(スポーツ科学、健康科学、体育方法学、余暇生活学)し、講義科目と演習科目を提供しています。
ゴルフ授業は、「スポーツ科学演習」として、西宮上ケ原キャンパスの第2フィールドと近隣の上ケ原ゴルフ練習場を使用して授業が展開されていました。私は2004年度からゴルフ授業を担当し、その後、神戸三田キャンパスの理工学部と総合政策学部の教員からの強い要望もあり、神戸三田キャンパスでもゴルフ授業を展開することとなりました。
その神戸三田キャンパスには、12打席、90ヤードの立派なゴルフ練習場(写真参照)とゴルフアプローチ兼アーチェリー場(150ヤードのショートコース)があり、全国でもこれほど充実したゴルフ施設がある大学はないのではないかと思われます。
しかし、2008年度に人間福祉学部が開設されて以来、私達スポーツ科学・健康科学研究室のメンバーは、人間福祉学部とスポーツ科学・健康科学教育プログラム室を兼任し、ゴルフ授業は、神戸三田キャンパスで開講される「体育方法学演習C」の中で2回ほど実施する程度となりました。
「授業風景」でも述べましたように、本学の神戸三田キャンパスは、ゴルフ授業を展開する環境が非常に充実しています。また本学院が経営母体となる千刈カンツリー倶楽部も神戸三田キャンパスから近い場所に位置します。先般、池戸秀行総配人から、ゴルフ授業でのコース使用を快諾していただきました。
さらに有馬カンツリー倶楽部の谷光高代表取締役社長からも大学授業のゴルフ充実の為にと「ディボット・スティック」を大量に提供して頂きました。
本学のスポーツ科学・健康科学科目は、一般教養と位置づけてスポーツ科学、健康科学、体育方法学、余暇生活学の4分野から授業科目を提供していますが、現在、神戸三田キャンパスについては卒業要件との関係上、体育方法学のみ提供しています。近い将来、再び神戸三田キャンパスにおいてゴルフ授業(スポーツ科学演習)が展開できるように働きかけたいと思っております。
溝畑 潤(みぞはた・じゅん)
プロフィール
1971年大阪府生まれ。1994年日本体育大学体育学部卒業。1996年大阪教育大学大学院教育学研究科(体育生理学)修了(教育学修士)。2010年University of Wales Institute, Cardiff PhD中退(2007年入学)。1999年関西学院大学スポーツ科学・健康科学研究室着任(助手)。専任講師、助教授を経て2008年より関西学院大学人間福祉学部准教授、スポーツ科学・健康科学教育プログラム室副室長。現在に至る。
専門種目はラグビー。1996年に半年間ニュージーランドに留学。その後、数年間短期でニュージーランドに滞在する。ニュージーランド・ラグビー協会公認ジュニアコーチング、LEVEL1(初級)取得。ニュージーランド・ラグビー協会公認レフェリーLEVEL1(初級)、LEVEL2(中級)取得。また、学院留学で2年間(2007年~2009年)英国ウェールズに留学。ウェールズ・ラグビー協会公認LEVEL3(上級)取得。
研究分野は発育発達学。特に子どもの身体組成、運動能力、静的バランス能力(重心動揺)について研究している。所属学会は日本体育学会、日本体力医学会、日本発育発達学会、日本学校保健学会、日本教育医学会、日本健康支援学会。大阪体育学会理事。