大学ゴルフ授業研究会

我が大学のゴルフ授業15 ~ゴルフの魅力を楽しく学べる授業を目指して~椿原徹也(東京都市大学)

※この記事は掲載元(月刊ゴルフ用品界 GEW)の許可を頂いて転載しています。
掲載元 月刊ゴルフ用品界 2018年3月号(見本誌の申し込みはこちらから)

大学の紹介

「学びたい」という熱意のもとに学生たち自らが中心となって本学の前身である武蔵高等工科学校が創られました。

“公正・自由・自治” という建学の精神は、88年の時を経てなお力強く継承されています。2009年に武蔵工業大学より「東京都市大学」と改称した本学は、現在では社会の根幹を支える工学をはじめとした環境、情報、都市生活、幼児教育の各分野にわたる、6学部18学科を備える総合大学となりました。

本学は、これからも専門的実践教育の伝統を生かし、都市に学びながら、都市の抱える問題を克服できる人材を世に送り出すことで、人類の未来に貢献し、国際都市東京で存在感を示す有数の私大を目指します。

授業風景

本学におけるゴルフ授業は、「生涯スポーツ(ゴルフ)ゼミナール」(以下ゴルフゼミ)と「応用体育(集中)」の2科目が開講されています。

体育館での授業(仮想コースをラウンド)

体育館での授業(仮想コースをラウンド)

ゴルフゼミは、週に一回100分(計14回)の授業と2泊3日のコース実習が組み合わさった授業となっています。週一回の授業は、まず体育館内において、穴のあいた練習用ボールを使用し、スイングの基礎を固めています。授業の後半では、池やOBなど仮想コースを体育館内に作成し、ラウンドすることによってルール、マナーなどを楽しみながら覚えてもらっています。また、鳥かごの練習場が4打席あり、実際のボールを使用したスイング練習、室内でのパット練習、スイングのビデオ分析など講義も含めて様々な手法で授業を展開しています。2泊3日のコース実習においては、「サンコー72カントリークラブ」のご配慮により、素晴らしい環境の中、実際のコースを体験できる授業となっています。

応用体育(集中)は、学内にて3日間、スイングの基礎を学び、その後ゴルフゼミの学生と共に2泊3日のコース実習を行っています。ゴルフゼミよりは、練習期間が短いため、ショートコースを利用しながらルール、マナーなどを学び、最終的には通常のコースを全員でラウンドする授業となっています。

ゴルフコースでの実習

ゴルフコースでの実習

先生の気持ち

ゴルフは、良いスコアを目指す競技自体の楽しさだけでなく、ルールを守ること、周りへの配慮、人とのコミュニケーションなど我々にとって大切なことを学べる素晴らしいスポーツです。

本学の学生にも授業を通じて多くのことを学び、今後の人生に活かしてしてもらいたい、そして、生涯ゴルフを続けてもらいたいと思っています。

ゴルフを指導する立場にあたり、まずは自分が学ばなければいけないと思い、10年前から柳原良之プロの指導を受けるようになりました。

この出会いは、技術向上や指導法を教えていただいているだけでなく、人としてゴルフの魅力をどのように伝えるべきかなど、様々なことを学ばせて頂いています。

また、2016年には、ニュージーランドで一年を過ごし、改めてゴルフの魅力に取りつかれることになりました。ニュージーランドでは、どのようにゴルフの指導をしているか、またゴルフ人口をどのように増やす努力をしているかなど、実際にレッスンを受けたり、コースでマネージャーと話したりすることによって多くのことを学ぶことができました。

更には、ゴルフを通じてかけがえのない友人も作ることができました。

このような素晴らしい人とのつながりを生んでくれる魅力あるゴルフをしっかりと学生に伝えられるよう、今後も学び続け、楽しく、充実した授業を目指していきたいと思っています。

先生の紹介

椿原徹也(つばきはら・てつや)

椿原徹也

椿原徹也

1976年京都府生まれ。成蹊高等学校卒業。筑波大学体育専門学群卒業。筑波大学大学院体育研究科コーチ学専攻修了。2011年には、弘前大学大学院医学研究科社会医学専攻修了。

2001年4月より武蔵工業大学(現在の東京都市大学)の助手として着任、講師を経て、2013年より東京都市大学共通教育部人文社会学系の准教授。担当科目は、基礎体育、応用体育、スポーツ・健康論、スポーツコーチングゼミナール、スポーツ戦略戦術ゼミナール、生涯スポーツ(ゴルフ)ゼミナール等。集中授業として、夏はゴルフ、冬はスキー・スノーボードがあり、指導を担当。スノーボードにおいては、SAJ(全日本スキー連盟)の指導員資格を取得。
2016年4月から2017年3月までカンタベリー大学客員研究員としてニュージーランドに滞在。様々なスポーツのコーチングについて研究を行った。

専門種目はラグビーフットボール。2004年から2005年まで女子7人制ラグビー日本代表並びに女子ラグビー日本代表ヘッドコーチを務める。現在は、東京都市大学ラグビー部監督。