大学ゴルフ授業研究会
※この記事は掲載元(月刊ゴルフ用品界 GEW)の許可を頂いて転載しています。 掲載元 月刊ゴルフ用品界 2019年5月号(見本誌の申し込みはこちらから)

大学の紹介

大東文化大学は、1923年(大正12年)帝国議会の決議によって創設された大東文化学院を前身とし、中国学、日本文学、書道などの分野で比類ない伝統と歴史を誇ってきました。 「東西文化の融合をはかり、新たな文化の創造をめざす」という建学の精神のもと、人文・社会科学全領域だけでなく体育・保健衛生系の領域までをカバーする8学部21学科を擁する総合大学へと発展し続けています。

ゴルフ最高!!

また、創設以来、中国やアジアに強い大学として世に認められてきましたが、今日では環太平洋さらには全世界に国際交流の輪を広げるなど、創設の理念「東西文化の融合」は脈々と受け継がれています。 大東文化大学は、文化が交差する知の拠点として深い教養をもった真の国際人の育成に努めています。

授業風景

大東文化大学スポーツ・健康科学部スポーツ科学科では、野外活動系実習として夏期にスクーバダイビング、キャンプ、カヌー、ゴルフ、冬期にスキー、スケート、ゴルフを開講し、夏期、冬期各1種目ずつ受講することが必修(各2単位)となっています。

実習4日目でこのフィニッシュ!!

ゴルフは前期・後期に1コマずつ開講され、各24名が履修定員ですが、毎年抽選になるほどの人気種目になっています。 夏期・冬期ともに学内で5回の事前講習を行い、8月と2月の上旬に茨城県のサザンヤードカントリークラブで3泊4日の実習(ラウンドレッスン含む)を実施します。 アイアンを使っての8−4、9−3、L字とスイングの基礎から始め、Dr、Fwでのショット、パッティング練習、夜の講義ではハイスピードカメラで撮影したスイングのチェックやモータラーニングによって翌日の修正点を確認します。 最終日には、学生4名一組でベストボールでのチーム対抗コンペを開催します。 実習は、引率教員2名、ツアープロ1名、レッスンプロ2名、コーディネートをお願いしているセントラルスポーツから1名の6名で指導に当たっています。 技術向上やルールの習得のみならず、マナーやエチケットの実践にも力を入れ、スポーツとして歴史があり東京オリンピックの種目にも採用されているゴルフを、生涯スポーツとして楽しんで行くために必要な基礎知識及び技術の習得を目的としています。

先生の気持ち

ゴルフって楽しい!! 私のゴルフに対する率直な気持ちである。私がゴルフを始めたのは30才の中盤を過ぎた頃であった。 恩師に誘われぶっつけ本番の状態でコースに立った。クラブは空を切り、コースを耕し、クラブを持って右へ左へ林の中へ。 どのようにして打ったのか何回打ったのかは記憶に残る由もないが、今でもその時のことを思い出すと肩にギュッと力が入り冷や汗をかくほどである。 あの日から月日は流れ、ますますゴルフが楽しくなってきた。この気持ちを学生たちにも伝えたい、感じてもらいたい。ゴルフ実習はここからスタートした。 ゴルフは技術の向上やルールの習得はもちろんであるが、それ以上にエチケットやマナーを学び取っていかなくてはならない。お恥ずかしい話であるが、私がゴルフを始めた頃、飛距離やスコアばかりに気をとられマナーやエチケットを少々おろそかにしていた時期があった。 ゴルフ場の中での自分と周りの方々との「立ち居振る舞い」の違いを感じ取る余裕もなかったのであろう。 しかし、多くの先輩方に「誠実に行動すること」「 他の人に配慮を示すこと」と言うことを教授いただくうちに少しずつではあるが理解を深め、より一層ゴルフを楽しむことができるようになったと感謝している。 学生たちには、実習の事前講習の際に、ゴルフの運動としての意義や役割を説明したうえで、ゴルファーのマナーやエチケットについて「わずか4日間の実習だけど、この4日間を真剣に取り組んだら、どこのゴルフ場に行っても恥ずかしい思いはしないよ」と話している。 彼らにはゴルフの楽しさとともに人に対しての配慮や気遣い、それらを実践することにより自分自身も成長していくということを、かつて私が先輩方に教えられたように少しでも伝えることができればと思っている。 (さらに…)※この記事は掲載元(月刊ゴルフ用品界 GEW)の許可を頂いて転載しています。 掲載元 月刊ゴルフ用品界 2019年4月号(見本誌の申し込みはこちらから)

大学の紹介

東洋大学は、明治20(1887)年に井上円了により「哲学館」として誕生。 哲学館は、明治36(1903)年に専門学校令により「私立哲学館大学」となり、井上円了の退隠後に財団法人となり、明治39(1906)年に「私立東洋大学」と改称された。 昭和24(1949)年に文学部から新たなスタートをきり、現在、文学部・経済学部・経営学部・法学部・社会学部・生命科学部・食環境科学部・ライフデザイン学部・理工学部・総合情報学部・国際学部・国際観光学部・情報連携学部の13学部と、大学院15研究科を擁する総合大学となった。 白山キャンパスに本部を置き、川越、朝霞、板倉、赤羽台の5キャンパスをもつに至る。

授業風景

本学のスポーツ健康科学実技Ⅰ・Ⅱは、基盤科目(キャリア・市民形成)に位置づけられ、Ⅰは1種目、Ⅱは2種目実施可能な選択科目(1単位)である。学生は卒業までにそれぞれ1度しか履修できない。 その他、留学生と日本人学生との交流を深めるための英語での実技科目も用意している。また講義科目(2単位)として健康科学と心理学を扱う授業を2種類用意している。 理工学部・総合情報学部の学生が学ぶ川越キャンパスには、授業用施設として多目的グラウンド・フットサルコート・テニスコート・体育館(トレーニング場含む)があり、また部活用施設として陸上競技場・硬式野球場・ラグビー場がある。 私が赴任した際には、2箇所の授業用グラウンドがあり、1箇所には鳥かごの打撃施設が7箇所設置されていたが緑地化に伴いその施設は撤去された。その代わりに現在の多目的グラウンド(写真1)は全面人工芝化となり、照明付きの施設(サッカー・アメフト・軟式野球用)となった。

学内コースラウンドでの様子

この施設では、ゴルフの実球等を利用できないことから、ゴルフの最も基本となるカップイン課題を主眼とするグラウンドゴルフを授業課題として採用している。 打撃練習では様々なターゲットに対する距離感を養い、実際のラウンドでは多くの障害物やハザードなどを設置した設定で8コースを用意し授業を展開している。 なお、近年ではアシックス社から様々なクラブやカラフルなディンプル付きボールやマーカーなどが発売されており学生の興味を引く道具を揃えるようにしている(写真3)。

先生の気持ち

本学のグラウンドゴルフ授業を担当する教員には、できるだけ実際のゴルフラウンドに応用できるルールとマナー、および技術特性を提供するように協力を依頼しています。 まず、各グループでの打撃練習およびコースラウンド前には必ず挨拶・自己紹介を行ってもらいます。 その後、短距離ターゲット(旗)に対してボールを止めるショット、長距離ターゲットに対するフルショット技術、ティーアップおよび地面上のボール状況によるショットの違いなどを指導していきます。 学生の打撃フォームは様々ですが、インパクトの重要性を説明し、教員や技術レベルが高い学生(ゴルフ部)のスイングを提示し(写真2)、その弾道(ボールの転がり)のイメージをしっかりと持つように説明します。 (さらに…)※この記事は掲載元(月刊ゴルフ用品界 GEW)の許可を頂いて転載しています。 掲載元 月刊ゴルフ用品界 2019年3月号(見本誌の申し込みはこちらから)

大学の紹介

日本大学は、1889年(明治22年)に創立された日本法律学校を前身とします。 欧米諸国の法律を学ぶことが主流の当時において、日本の法律を学ぶ学校として誕生した本学は、私学としての独自性を大いに発揮しました。 1903年(明治36年)には日本大学と改称し、1920年(大正9年)、大学令により大学となりました。平成31年に130周年を迎える本学は、教育理念「自主創造」を合言葉に、新時代を切り拓く人材の育成につとめています。 多彩なフィールドを備えた魅力のある真の総合大学として、教育・研究活動を始め、医療、生涯学習等、社会の発展に貢献すべくさまざまな活動を展開しています。学生数は全国第1位を誇り、約7万6千人が18学部で学んでいます。

授業風景

日大理工学部のゴルフ授業は、週1回の学期授業(15回)前期、後期と夏季集中(5日間)の2本立てで行っています。 学期授業では、他の7~8つのスポーツ種目と同時に開講し、その中からゴルフを選択した学生を対象としています。4人の先生が担当し、前期、後期で計16コマ、年間で延べ約300人の学生がゴルフ授業を履修します。 週1回の授業では、学内にあるゴルフ練習場(約20ヤード、20打席)を用いて行っています。雨天時には、体育館内でパター練習、DVDを使った理論講習などを行っています。練習場では、グリップの持ち方、アドレスの姿勢、テイクバックなど基本技術を身につけながら反復練習を行います。 ボールを打つことの難しさと楽しさを感じながら、ゴルフを生涯スポーツの一つとして選択してもらえるように授業を進めています。1人、1打席が確保されているので90分の授業内に100~150球程度を打つことができます。初心者はアイアンで真っ直ぐに飛ばせることを目標にして行っています。

学内のゴルフ練習場

夏季集中で行うゴルフ実習では、20~30名程が履修し、初日は学内練習場で行い、2・3日目は近隣の「明治ゴルフセンター」、4日目は「アコーディア・ガーデン志津」のショートコース、5日目は「東我孫子CC」にて本コースをラウンドします。 この3つの施設の多大な協力により実習が成立しています。学外施設を利用することで、初心者であっても本格的にゴルフに触れることができ、ルールに加え、マナーやエチケットについても学ぶ機会となっております。

先生の気持ち

ゴルフは止まっているボールを打つ非常にシンプルなスポーツで、一見簡単そうに見えますが、実際には思うようにいかないです。 その「思うようにいかない」という気持ちは、初心者も上級者も同じではないかと私は思っています。ゴールを何処に設定するのかによって、どのレベルでも楽しむことができるスポーツだと思いますが、初心者の学生は上達を焦ったり、途中で飽きてきたり、一旦諦めたりすることもあります。 コツさえ掴めば誰でも上手くなれると声を大にして(実際には優しく)伝えています。

東我孫子CCでのパター練習

理工学部に着任して3年目の私自身も初心者で、今の職場に来てゴルフに取組みはじめ試行錯誤しながら授業をしています。 PGAのゴルフ教本にはじまり,指導書やDVDを利用し、指導者向けの研修会に参加したり、教員の先輩方に指導を仰いだりしてきました。グリップ、アドレス・テイクバックの姿勢、スイングプレーン、フェイスの向きなどを一つ一つ学生に伝え、アドバイスをしています。 全員上達していきますがその進度には個人差があり、その個人差を生む要因は過去の運動経験、個々の筋力、柔軟性、イメージ力、理解力、自主練(?)であったりすると思います。 上達して思うようにボールを打てることが目標ですが、もっと大事なことはゴルフを好きになることだと思っています。 ではどうやったらゴルフが好きになるかと考えた時、上達することに加え、思ったようにいかなかった時、どうすれば思ったように身体を動かせるかを感じる力をつけることだと思います。研究者の私は考え過ぎる悪癖があります。 Don’t think. Feel! (考えるな!感じろ!)という名言をブルースリーは残していますが、目先にとらわれ過ぎず、遠くの目標を見てゴルフを通じて上達する過程を学んで欲しいと思っています。

先生の紹介

日本大学理工学部 准教授 難波秀行(なんば・ひでゆき) 1976年大阪府生まれ 府立茨木高等学校卒業 日本大学文理学部体育学科卒業 日本大学大学院理工学研究科修了 修士(工学) 筑波大学大学院人間総合科学研究科修了 博士(スポーツ医学) 2010年福岡大学スポーツ科学部  助教 2013年和洋女子大学健康栄養学類 助教 2016年日本大学理工学部     准教授 現在に至る 学生時代は陸上競技(混成競技)を行っていました。自分に持ち合わせていない運動技能を獲得する楽しさを知っていく一方、何が足りないのかという疑問から研究に足を踏み入れて、現在に至っています。 専門は運動生理学をベースに身体活動の測定法の開発、スポーツ栄養、体育授業研究を行っています。特に最近は自転車、野球、そしてゴルフなど道具を使うスポーツに関心が移り、身体を動かす中での新しい発見を大切にしています。 学生には身体を動かす楽しさを実感できるよう授業を展開し、生涯にわたりスポーツを身近な存在として感じられる生活を実践して欲しいと願いを込めて授業を行っています。 所属学会は、日本体力医学会(評議員)、日本運動疫学会(編集委員)、日本スポーツ栄養学会(評議員、編集委員)、日本体育学会、大学体育連合(研修部、編集委員)など。担当する実技授業は、ゴルフ、バスケットボール、バレーボール、ソフトボール、サッカー、スキーなど。※この記事は掲載元(月刊ゴルフ用品界 GEW)の許可を頂いて転載しています。 掲載元 月刊ゴルフ用品界 2019年2月号(見本誌の申し込みはこちらから)

大学の紹介

甲南大学は、1951年に開学した。優れた人材を世に送ることを第一義として、その目的を達成するために「人格の修養と健康の増進を重んじ、個性を尊重し、各人の天賦の才能を引き出す」という教育理念を掲げている。 現在、大学の卒業生は、10万人を超え、3キャンパス:岡本・西宮・ポートアイランド、8学部:文学部・理工学部・経済学部・法学部・経営学部・知能情報学部・マネジメント創造学部・フロンティアサイエンス学部を擁する総合大学として、個性豊かで、特色ある教育研究の創出を目指し、社会の要請に応えるべく邁進している。 2019年4月には、甲南学園は創立100周年を迎える。

授業風景

本学では、全学必修科目である基礎体育学演習の後期の種目群、選択科目である生涯スポーツ、マネジメント創造学部のスポーツ科目にゴルフの授業を開設しています。 全体で30名の定員で募集し、2018年度は28名が参加、単位を修得しました。授業は、事前授業、そして六甲アイランド体育施設における実技を2日間、学外施設の練習場での実技を1日、そして有馬カントリークラブ(以下有馬CC)のご協力のもと3日間の合宿を行いました。 実技初日は、有馬CCインストラクターにスナッグゴルフをご指導いただき、後半はミニコースを作り、ラウンドを模擬体験しました。

スナッグゴルフに挑戦

昨年までは、バードゴルフによるラウンド模擬体験を行っていましたが、学生達のスイングづくり、ラウンド模擬体験には、とても有効だと思いました。2日目は、ゴルフ部練習場、同バンカー・パター練習場、バードゴルフの3ステーションをローテーションしました。 3日目は、学外施設の練習場を使用し、合宿に備えました。 合宿初日は、ドライビングレンジ・パター練習場・バンカーをローテーションした後、全員がショットし、一番良い状態にあるボールを選択、また全員がショットするという方法で数ホールラウンドしました。 2日目は、台風の影響でラウンドは中止、研修施設内でのスナッグゴルフ、iPadを用いた各自のスイングチェックに切り替えました。最終日は、天候も回復し、多くの学生が初めてのラウンドを堪能し、授業は無事に終了しました。

先生の気持ち

私のラウンド初体験は、打ったらクラブを数本持って走れ、素振りは何度もするな、グリーン上は走るな、人が打つときは動くな・喋るな等など、このような父親からの「注意事項」からのスタートでした。 そして、コースはというと練習場と同じような平らな場所からは殆ど打てない、狙いたい方向に大きな木があり、砂場もある、池もある、谷越えもしなくては…。正直ゴルフが全く面白くなかった記憶があります。 当然ですが、ドライバーなど打てるわけもなく、5Iと9Iとパターの3本を握りしめてのラウンドでした。多くのラウンド初心者がこのような場面から「ゴルフ」というスポーツをスタートさせたのではないでしょうか。 本学では30年以上前より、選択科目としてキャンパス近くの練習場を活用した週1回の実技が行われていました。 余談ですが、本学の体育会ゴルフ部の歴史は古く、そして輝かしいものがあり、「プロより強いアマチュア」として名前が知れ渡っていた故中部銀次郎氏の母校であることも考えると、当時からゴルフの授業が行われていたことは当然なのかもしれません。 そして私達は、初心者が安心して参加でき、楽しくラウンド体験もできる授業を模索してきました。

有馬CC・パター練習場

また前述のラウンド初体験の思い出も実はゴルフをしていく上で全て重要な意味があることも知りました。 ゴルフというスポーツは競技者自身が審判であり、ルールはもちろんのことマナーも守る自律が非常に重視される紳士淑女のスポーツであり、授業を通して学生達にしっかり伝えておきたい、とても大切なことだと今では心に刻んでいます。 昨年度より大学ゴルフ授業研究会、有馬CC様他関係の皆様の支援を受けて、より充実した授業内容を目指して取り組んでいます。そして今年度より宿泊を伴う合宿形式に変更、内容はさらに充実し、理想に近づいたのではと自負しています。

先生の紹介

甲南大学 スポーツ・健康科学教育研究センター 教授 桂豊(かつら・ゆたか) 1960年生まれ。神奈川県立厚木高等学校卒業。筑波大学体育専門学群卒業。筑波大学大学院体育研究科修士課程コーチ学専攻修了。 青山学院大学体育研究室助手を経て、甲南大学へ専任教員として着任。 日本サッカー協会公認A級ジェネラル。20年程課外活動の指導に関わり、関西学生サッカー連盟や全日本大学サッカー連盟の技術委員として学生選抜スタッフ等も歴任。 その後、兵庫県47FAインストラクターやKONANスポーツクラブ(女子サッカー&フットサル、O-35シニア)の指導、神戸市レディスサッカークリニック指導、神戸市女子中学生サッカー活動など、学生スポーツのみならず、指導者養成やサッカーの普及活動にも関わってきた。 現在は関西学生サッカー連盟副理事長、同連盟規律委員長、兵庫県サッカー協会47FAインストラクター、神戸市サッカー協会インストラクター、甲南大学体育会ゴルフ部顧問、同ハンドボール部顧問。大学教員を中心としたスキークラブ「神戸甲南インフィニティ」の代表。 基礎体育学演習(サッカー&フットサル、集中ゴルフ、集中スキー)、スポーツ科目、生涯スポーツ(フットサル、集中ゴルフ、集中スキー)、身体の健康科学、基礎スポーツ健康科学、スポーツ指導論演習などを担当。※この記事は掲載元(月刊ゴルフ用品界 GEW)の許可を頂いて転載しています。
掲載元 月刊ゴルフ用品界 2019年1月号(見本誌の申し込みはこちらから)

大学の紹介

東京理科大学の起源である東京物理学講習所は、東京帝国大学(現・東京大学)を卒業した21人の青年理学士らにより、1881年(明治14年)に創立されました。 「理学の普及を以て国運発展の基礎とする」を建学の精神に掲げ、今年で開学137年の歴史と伝統を有しております。本学は、神楽坂・葛飾・野田・長万部の4つのキャンパスに7学部31学科、11研究科31専攻を擁する私学随一の理工系総合大学です。 現在は、およそ2万人の学生が自然・人間・社会の調和を目指し、実力主義の校是の下、勉学に勤しんでいます。 夏目漱石の「坊ちゃん」が本学の卒業生であるとされ、本学のマスコットキャラクターは坊ちゃんをイメージしたものとなっています。

授業風景

本学における体育授業は、一般教養科目における「人間科学」分野の選択科目に位置付けられている。ゴルフ授業も「シーズンスポーツ・ゴルフコース」としてこの中に含まれているカリキュラムのひとつである。 カリキュラムにゴルフ授業を導入して30年が経つ。シーズンスポーツという名の通り、本学のゴルフ授業は、9月上旬に集中講義(3泊4日)形式で行われ、半期1単位が付与される。 開催場所は、何度か変更を重ねながら、現在は新潟県妙高市の妙高サンシャインくるみが丘ゴルフコースおよび妙高サンシャインホテルで実施をしている。 参加者は40名程度で、神楽坂・葛飾・野田の3つのキャンパスから学生が集まり、毎年各キャンパスで履修者の抽選が行われるほど人気のプログラムとなっている。

撮影した動画から連続写真を作成

授業は、本学の専任教員と共に、ゴルフ練習場のレッスンプロにも指導を依頼し、その協力体制の下、実施されている。具体的な活動としては、オートティーアップ(屋根付き)の打ちっぱなし、バンカーやアプローチ練習、パッティング練習などの基礎練習を実施したのち、9ホールのショートコースを実践する。 最終日には全員参加のコンペがあり、表彰式(景品あり)も行っている。 また、ビデオによる動画や連続写真の撮影を行い、夜のミーティングでスウィングチェックを実施している。さらに、今年からドローンを導入し、ラウンドマナーやゴルフ場の雰囲気を学習することに役立てている。

先生の気持ち

本学のゴルフ授業は、①初心者・初級者を中心としたゴルフ技術の向上、②ゴルフ文化の理解と実践、③社会性・コミュニケーション能力の向上、の3つを目標として掲げ、総合的な人間力の向上を目的として実施。これらは基本的には、他のスポーツ実技の授業の目的と大きな違いはないと考えている。 しかしながら、本学においてこのシーズンスポーツの特異的な役割は、他キャンパスの学生と文字通り“寝食を共にする”ことによる協働・共働にあると考えている。 さらに、ゴルフコースでは、基本的に4人でラウンドするというゴルフの特性もこのことを促進する因子である。 本学の学生は、非常にまじめに物事に取り組む姿勢を示すものが多いが、一方で異文化に接することや、思考や表現などの性質(例えば、趣味やファッションなど)の異なる存在を受け入れ、協調する能力が乏しいと感じることが多い。グローバル化する社会において、多様な言語・文化を享受し、コミュニケーションを円滑に図ることは社会で活躍する基礎的な能力となっている。 壮大な話になってしまうが、この能力を高めるためにゴルフ授業は効果的であると考えている。 実際に参加した学生からは、「他キャンパスの学生と仲良くなれてよかった」、「知らない人とでもゴルフを介して会話をすることができた」などの感想も寄せられ、ラウンドを楽しむとともに、(苦手な?)コミュニケーションも楽しむ姿が見受けられると実感している。

ショートコースラウンドの様子をドローンで撮影

また、現場に“審判がいない”というゴルフ競技の特性も非常に重要なポイントであると考えており、誠実に物事に取り組む姿勢を養うばかりでなく、ロストボールを一緒に探索したり、その後のルールの適応についてメンバーと話し合ったりする中で、豊かな社会性を築く効果があるのではないかと考えている。

先生の紹介

東京理科大学理工学部 准教授
柳田信也(やなぎた・しんや) 1978年生まれ。栃木県立大田原高等学校卒業後、埼玉大学教育学部、同教育学研究科修士課程を修了し、2008年に東京都立大学理学研究科博士課程を修了。 博士(理学)。2008年4月より国際学院埼玉短期大学専任講師、2009年より東京理科大学総合研究機構ナノ粒子健康科学研究センターにポストドクトラル研究員として着任。 その後、東京理科大学理工学部助教、講師を経て2018年より現職。2017年より、東京理科大学理工学研究科国際火災科学専攻准教授も併任。 専門とする研究分野は行動生理学・運動生理学であり、主に動物モデルを用いた自発運動時の脳内神経機構について研究を進めている。 また、最近では併任の国際火災科学専攻における研究として、消防隊員の熱中症予防や身体負荷の定量などの研究にも従事している。 実技の専門はソフトボールであり、日本オリンピック協会強化スタッフ、日本ソフトボール協会男子強化委員、男子ソフトボール活性化プロジェクト委員、全日本大学ソフトボール連盟常任理事、関東大学ソフトボール連盟副理事長などを務めている。 大学における授業では、「健康スポーツ」「スポーツ方法」「シーズンスポーツ」などの実技種目と、「健康スポーツ科学」「人間安全工学」などの講義を担当している。シーズンスポーツでは、ゴルフコースの実習責任者を務める。 ※この記事は掲載元(月刊ゴルフ用品界 GEW)の許可を頂いて転載しています。 掲載元 月刊ゴルフ用品界 2018年12月号(見本誌の申し込みはこちらから)

大学の紹介

東京工業大学は、1881年(明治14年)に東京職工学校として設立され、開国間もない明治初期に、産業技術の近代化を推進する人材の育成を行ってきたことに端を発しており、2011年(平成23年)には、創立130周年を迎えた国立の理系総合大学です。 大岡山、すずかけ台、田町の3つのキャンパスに学士課程約5,000人、大学院課程約5,000人の計約10,000人(留学生:約12%)の学生が学んでおり、教員約1,200人と職員約600人で構成されています。 2016年(平成28年)には、大規模な教育改革がスタートし、学修・修博一貫教育というキーワードで、博士課程の学生にもリベラルアーツ教育を必修とするなど、特徴のある教育体系を打ち出しています。

授業風景

大学ゴルフ授業研究会の世話人でもある「野澤むつこプロ」を非常勤講師としてお招きして、授業を実施した。 位置付けとしては、私が所属するリベラルアーツ研究教育院の広域教養(自由選択)科目であるウェルネス科目1単位分であり、学内でのガイダンスと講義に2コマ分を費やす以外は、全てゴルフ場とホテルでの3泊4日の集中講義で、「より本物の体験の提供」を意図して計画した。 それが実現できた背景には、野澤先生が普段ご指導されている千葉県市原市の「森永高滝カントリー倶楽部」(18ホール、PAR 72、ベントグリーン/距離:7094ヤード:OUT 3262Y、IN 3322Y)の丘陵タイプの雄大なコースと、併設されている充実したエキストラホール(9ホール、PAR 31、ベントグリーン/距離:1658ヤード)と練習場、および練習グリーンを存分に活用させていただけたことが非常に大きい。 参加者は、授業初年度ということもあり、TAも含めて8名(学部1年生〜修士2年生)とアットホームな人数に抑えたが、ベストスコア68を誇るゴルフ部の男子学生から、130〜140程度の初級者の女子、そして初心者の男子まで、幅広い対象を指導していただいた。 学生は、初日から天然芝でアプローチショットを心行くまで打ったり、広めのバンカーに全員が入って出すことや寄せの難しさを体験したり、2.3日目の午後はエキストラHでのコース体験をし、4日目には、18Hを全員で回るという密度の濃い授業を展開していただいた。

先生の気持ち

「生涯にわたってゴルフを楽しむための基礎的な知識・技能・態度について学び、実際にコースに出て実践経験を積むこと。」を目的の1番目に据え、私の研究費から「PGAジュニア基本ゴルフ教本」を全員にプレゼントして教材とし、「頭と身体と心を使うこと」を学生に推奨しながら授業を展開していった。 昨今、形式だけのアクティブラーニングの拡がりと誤解が問題となり、「ディープ・アクティブラーニング」と称して、他者との関わりや問題解決などを通して「自分自身と向き合うこと(内省)」を支援することの重要性が叫ばれつつあるが、この授業でもゴルフを通した学びと人間的成長を促すために、自分と向き合う学業支援ツールとして、PDCAサイクルとCBTのコラム表の知見を援用したオリジナルの用紙に、半日ごとに記録の記入を求めた。 学生は、ペアで相互にスマホでの動画撮影をしたり、フィードバックの記述をし合い、自分なりの改善点を探究した上で、最後に教員がアドバイスを書くという形式で「学びの場の共創」と「相互支援環境の構築」を大切にしている。 学生の学びの記述等は他に譲ることとするが、思い出深いシーンとしては、3日目の夜に自腹を切ってハーフのナイターゴルフに挑んで自己研鑽をしていた3人の男子、人生初のワンオンをとても喜んでくれた女子、本コースに出る4日目の朝に駐車場をジョギングして気合を入れていた男子、真っ黒というよりも真っ赤に日焼けしながら頑張ってくれた初心者の男子の顔などが鮮やかに蘇ってくる。 幸い来年も参加したいと既に希望してくれている学生もいるので、継続して実施できるよう、私も努力して行きたい。最後になりますが、用具のご提供をいただいた日本ゴルフ用品協会の皆様、熱心にかつユーモアも交えてご指導くださった野澤先生に深く感謝いたします。

先生の紹介

東京工業大学リベラルアーツ研究教育院/環境・社会理工学院 助教 石川 国広(いしかわ・くにひろ) 1963年生まれ。茨城県立水戸第一高等学校卒業。筑波大学体育専門学群健康教育学(生理学)専攻卒業。筑波大学大学院修士課程体育研究科コーチ学(野外運動)専攻修了。体育学修士。保有資格は、中学・高校教員専修免許(保健体育)、産業カウンセラー、Project Adventure ファシリテーター、Attitudinal Healingファシリテーター、全日本スキー連盟準指導員、PADI オープンウォーター・ダイバーなど。 大学では、ウェルネス科目を主に担当し、講義科目は、メンタルヘルスやストレスマネジメント、認知行動療法などを中心とした学部生向けの「健康科学概論」など。 実習科目は、学内で「バドミントンでディープ・アクティブラーニングを」、学外集中で「スキーでメンタルヘルスを」「ゴルフでディープ・アクティブラーニングを」、「アドベンチャー・ベイスト・ロープスコースキャンプ」などを担当している。所属学会は、スポーツ精神医学会、野外教育学会、認知療法・認知行動療法(CBT)学会、うつ病学会、アメリカ体験教育学会など。特に、体験的学びを支援するツールの開発やカウンセリング心理学、CBT等を探究している。 今回の実習では、私が、まだスコアで100を切ったことがない初級者ということもあり、授業のコーディネートやファシリテーションを主に担当した。※この記事は掲載元(月刊ゴルフ用品界 GEW)の許可を頂いて転載しています。 掲載元 月刊ゴルフ用品界 2018年11月号(見本誌の申し込みはこちらから)

大学の紹介

1923年に松山高等商業学校として開学。1944年に名称を松山経済専門学校と改め、1949年には県官民の協力を得て松山商科大学へと昇格。 その後、学びの環境を拡充すべく新たに学部や大学院研究科を開設し、1989年に松山大学へと改称した。 経済学部と経営学部、人文学部、法学部、薬学部の5学部からなり、収容定員は5440名。 「真実・実用・忠実」の校訓「三実」を教育理念に掲げ、実学を重視した教育を実践している。四国を中心に企業役員を多数輩出しており、経済界で活躍する卒業生が多い。 90年を超える伝統と実績から築かれた信頼をもとに、自治体や企業など地域社会と連携したプロジェクトを推進している。

授業風景

本学の教養科目は、共通教育科目、言語文化科目、健康文化科目に分かれており、ゴルフは、健康文化科目の自由選択科目になっている。 現在の科目開講数は前期3クラスである。受講生は全体で70名程度で、そのうち4年生の占める割合が高くなっている。 授業は、実技10週と講義5週で構成している。受講生は、授業中に掴んだ動きのコツや課題などを個人カードに毎週記録し、各自の授業振り返り資料を作成する。 授業前半の実技は、学内でショートアイアンの練習を行う。練習に飽きさせないよう、ゴルフゲージでのフルショットやグラウンドでの簡易ゲーム、テニスコートでのアプローチショットなど常時複数のセクションを準備し、場所と課題を変えながら授業を進めている。 授業後半の8~12週目には大学から2㎞ほど離れたゴルフ練習場を利用している。実技の最終授業は、ラウンドの模擬体験として、学内で8ホールのターゲットバードゴルフを実施している。 講義は、科学的側面と文化的側面からゴルフを考える内容となっている。中でも、受講生はスマートフォンを使った動作分析に強い関心を示すことから、自身のスイングを例に、身体とクラブ、ボールの動きの関係性について考える課題を与えている。 ルールやエチケットの講義では、トラブルショットが続いたり、ゲームに負けたりといった期待と現実に乖離が生じたときの心の準備や態度について考える時間を設けている。

先生の気持ち

本学のゴルフ授業は、25年ほど前まで夏季集中授業として開講され、練習場とコースを利用して実施していました。 自由選択科目になって以降、授業は学内で実施されることになり、ゴルフだけがそのスポーツ本来の形を実体験できなくなりました。 しかし、今年から愛媛県でもGちゃれを開催することになり、希望する学生はラウンドを体験できるようになりました。 ことの始まりは、愛媛県ゴルフ場支配人会からのゴルフ場体験プログラムの提案でした。関東でのGちゃれの取り組みが雑誌に紹介されていたので、共通認識のもと円滑に事を運ぶことができました。 また、ほぼ時を同じくして、日本ゴルフ用品協会からクラブセットを寄贈していただき、短期間で準備を整えることができました。各方面よりご支援をいただき心より感謝しています。 少しでも多くの学生がラウンドを経験したいと思えるような魅力ある授業を目指していきたいと思います。 「真実・実用・忠実」は松山大学の教育理念で、真理を探究してそれを生活の中に活かすこと、また自分の言行に対して責任をもつことを重視しています。 ゴルフ授業の場合は、ゴルフの実体験の中からのその価値を考える、つまり実用の中から真実を追究することになります。 また、レフェリーのいないゴルフではプレーにおいて正直であることや、運・不運をあるがままに受け入れてベストを尽くすことといった倫理性が求められ、これは忠実の教育理念に一部通ずるところがあります。 Gちゃれの開催によってゴルフ本来の形を実体験できるようになったことは、本学におけるゴルフ授業と教育理念との整合性を図る上でも意義のあることだと考えています。

先生の紹介

松山大学人文学部 准教授 林恭輔(はやし・きょうすけ) 1973年生まれ。名古屋市立桜台高等学校卒業。国士舘大学体育学部卒業。日本体育大学大学院体育科学研究科博士前期課程修了。 日本体育大学身体動作学研究室助手を経て、2007年に専任教員として松山大学へ着任。 所属学会は、日本体育学会、日本体力医学会、日本バイオメカニクス学会、日本運動疫学会など。体育・スポーツ分野以外に社会福祉士の資格を有する。 これまで松山大学では「ラケットスポーツ」「スポーツトレーニング」「身体運動学」「カヌー」等の科目を担当してきた。 昨年度、愛媛県で開催された全国障害者スポーツ大会のサポートボランティアを養成するために、県協力のもと「障がい者サポート論」を開講した。ここ数年は、地域アイデンティティをテーマに、県南部の奉納相撲や東部の地域スポーツクラブでフィールドワークを進めている。 来年度よりオムニバス形式で開講する「社会学応用特殊講義 愛媛地域学」のスポーツ分野を担当する。 ゴルフ授業の担当歴は9年。昨年度大学ゴルフ授業研究会に入会し、今年8月に愛媛県で課外ゴルフ場体験プログラム(Gちゃれ)を実施した。 周辺の大学とも協力して、このプログラムの充実を図っていきたいと考えている。※この記事は掲載元(月刊ゴルフ用品界 GEW)の許可を頂いて転載しています。 掲載元 月刊ゴルフ用品界 2018年10月号(見本誌の申し込みはこちらから)

大学の紹介

1929年に帝国美術学校(校長:北 昤吉、現・武蔵野美術大学)が東京都武蔵野市吉祥寺に開学。 1935年、同盟休校事件により帝国美術学校は分裂、吉祥寺を去った者らにより多摩帝国美術学校(現・多摩美術大学)が設立された。 発祥の地である吉祥寺には、現在も本学通信教育課程が置かれている。メインキャンパスは東京都小平市鷹の台にあり、11学科と大学院が設置されている。 学生総数は8000名弱で美大としては国内最大規模である。2018年に東京・市ヶ谷の旧ソニービルを取得し、2019年にはアート&ビジネスを考究する学科と大学院が新設される。この他、六本木、パリなど、教育・研究の拠点を国内外に多数所有する。

授業風景

武蔵野美術大学における教養体育は「健康と身体運動文化」と称する科目群で構成されている。研究室は、専任教員3名、非常勤講師21名、特別講師5名、教務補助員3名で運営されている。 1単位の体育実技が年間108コマ、2単位の演習が8コマ、2単位の講義科目が10コマ開講されている。 このうちゴルフ授業は年間10コマ開講されている。演習として開講される2コマのみテニスコートを利用しているが、それ以外の8コマは人工芝の総合グラウンドで行っている。また、通信教育課程の夏期集中授業でもゴルフが開講されている。 筆者の授業ではPGAカレッジゴルフテキストを使用しているが、ゴルフの技術面のみならず、様々な側面からゴルフを考える内容を含めている。例えば、過去には下記の皆様を講師として招いた(順不同)。 ・梅宮研二氏(プーマジャパン) ・藤平 高氏(二木ゴルフ) ・永井延宏氏(ティーチングプロ) ・井上建夫氏(PGA日本プロゴルフ協会副会長) 上:梅宮氏、藤平氏、下:永井氏、井上氏 梅宮氏にはスポーツにおけるプロダクトデザインの重要性について、藤平氏にはゴルフグローブの選び方やゴルフの楽しみ方について、永井氏には用具や環境の特性に応じたゴルフの楽しみ方や上達法について、そして井上氏にはPGAのベーシックな指導理論について説いて頂いた。 (「美大生にこんなことを伝えてみたい」など、アイデアをお持ちの方、お知らせ下さい。)

先生の気持ち

大学体育は1949年の新制大学制度開始にあたり、GHQの強い要請により必修とされた。 当時の文部省が示した卒業要件の「120 単位および保健体育4単位」という記載からも読み取れるように、当初は「オマケ科目」として始まった。 その後も、日本学術会議(1961)、中央教育審議会(1971)、日本私立大学連盟(1981)などが、体育が必修科目であることへ反対意見を表明している。そして、1991年の大学設置基準改正(いわゆる大綱化)により、ついに体育は必修から外された。 大体連の安西祐一郎会長は、日本学術振興会理事長、中央教育審議会会長など歴任し、2015年には文化功労者として表彰されている。認知科学研究者としても著名な安西先生が、『いまこそ体育を必修に』(2017年6月19日付読売教育ネットワーク)という寄稿をしている。 この中で、大学体育の価値について、①体力向上、②コミュニケーション能力養成、③地域コミュニティ活性化への貢献、という3点を挙げている。特に、③については、大学ゴルフ授業やGちゃれの活動を例に論じている。 筆者も様々な場でこの可能性を述べたり書いたりしてきたし、実際に各地の大学において地元自治体や企業と連携した活動も行われている。 ゴルフ場体験「Gちゃれ」(於:八王子CC) 最近では国公立大学を中心に経営統合のニュースが相次いでいるし、今後数年で募集停止や統廃合する私立大学が激増するのは避けられないだろう。 人口減少や地方の衰退が現実味を帯びる中、地方創生に「大学ゴルフ授業」が貢献できるとすれば、「ゴルフの価値」「大学の価値」「地方の価値」のそれぞれを向上させる可能性も期待できる。 学生教育が第一であることは言うまでもないが、副次的・波及的な価値として、この“トリプルウィン”の実現を夢見ている。

先生の紹介

武蔵野美術大学 准教授 北徹朗(きた・てつろう) 1977年8月6日生まれ。岡山県立勝山高等学校卒業後、大学および大学院を修了し、2008年に昭和大学医学部において博士(医学)の学位を取得。その後、2010年4月に初めてパーマネントの職(帝京科学大学専任講師)を得た。2012年に武蔵野美術大学へ移籍。 現在所属する武蔵野美術大学では身体運動文化研究室の専任教員として、健康教育系の講義や演習、体育実技を担当している。 2014年からは大学院造形研究科博士後期課程の兼担教員となり「博士論文」と「造形芸術特論」の授業も担当している。 「アート&デザイン」に健康や身体運動あるいはスポーツマネジメントなどの観点を絡めた学術研究は未開の領域であり、博士の学位取得希望者を募集している。 また、2019年度に新設される「造形構想学部クリエイティブイノベーション学科」(市ヶ谷)所属の教員となることから、ゴルフを主体とするスポーツ産業に貢献できる教育・研究を発展させたいと意気込んでいる。 これまでに、玉川大学経営学部や事業構想大学院大学ではスポーツマネジメントやヘルスケアビジネス系の講義を担当し、電気通信大、国際基督教大、明治大、中央大、成蹊大、フェリス女学院大などでは体育実技を担当してきた。 現在、サイバー大学客員准教授、中央大学客員研究員なども務めている。※この記事は掲載元(月刊ゴルフ用品界 GEW)の許可を頂いて転載しています。 掲載元 月刊ゴルフ用品界 2018年9月号(見本誌の申し込みはこちらから)

大学の紹介

帝京科学大学は、山梨県北都留郡上野原町(現上野原市)に1990年に開学しました。開学当時の名称は西東京科学大学で、理工学部のみの大学としてスタートしました。 1996年に大学名を帝京科学大学に変更し、大学院の設置や学科の再編などが進みました。 2007年には医療科学部リハビリテーション学科を設置し二学部の総合大学となり、翌2008年にはこども学部こども学科を設置し三学部体制となりました。 現在は東京都足立区の千住キャンパスと山梨県上野原市の東京西キャンパスを有する総合大学へと発展しました。大学のキャッチコピーは「いのちを学ぶキャンパス」。柔道部と陸上競技部を指定強化部としています。

授業風景

本学のゴルフ授業の歴史は古く、開学と同時に体育実技授業の種目のひとつとして始まりました。
ゴルフ用ネットでのスイング技術練習

ゴルフ用ネットでのスイング技術練習

「21世紀をリードしていく人材形成を目指す」という当時の教育目標に沿って、「生涯スポーツ」に最も適した種目のひとつとしてゴルフを取り入れました。 当初の授業方法は、ゴルフ以外のいくつかの種目を設定し、履修学生はグループごとに種目ローテーションを行い、全ての学生が一度はゴルフクラブを握ることになる方法です。 当時は体育実技授業が必修科目だったので、一学年約500名の学生全員がゴルフを体験したことになります。 現在は選択科目になってしまいましたが、それでもトータルで数千人の学生が大学の授業でゴルフを体験し、そのほとんどがゴルフ初心者でした。 教育目標である「生涯スポーツ」に沿うことが出来ていれば、日本のゴルフ場に多くの新米ゴルファーをデビューさせている。その一助になっていたら幸いです。 したがってゴルフ授業の内容も「ゴルフの楽しさを理解する」ことを重点として行っています。
ヘッドスピード測定器を使用しています

ヘッドスピード測定器を使用しています

ゴルフの一番の楽しさとは、広い場所で思いっきり遠くに飛ばすことでしょうが、残念ながら学内の授業では限られたスペースしかありません。ヘッドスピードを測る。ターゲットバードゴルフを行う。パターゴルフ競技会をするなど工夫をしてゴルフの楽しさを体験できるようにしています。

先生の気持ち

大学の授業は通常半期15回×90分で行われます。私のゴルフ授業では第一回目は教室で行います。なぜ大学の保健体育の授業にゴルフがあるのか。話はそこからスタートします。 「ゴルフが上手いだけの人間になってはいけない」「上手くなるのが目的なら授業ではなくゴルフスクールに行った方がよい」とはっきりと言います。 大学の教養科目としてゴルフを行うのですから授業の「目的」は「ゴルフを通して人間として成長する」これを板書します。続いてゴルフ授業の「目標」。1.「時間を守る」2.「忘れ物をしない」以上2点を板書します。これを示された学生は笑みを浮かべた安堵の表情になります。 しかし、「この15回の授業を通してこれが達成できるように努力しましょう」と言うと表情がキリッと引き締まります。将来どんな職業に就いたとしてもこの2点は重要です。 目標を持つことによって授業の目的を達成できることは学生も十分に理解してくれます。 2回目以降の実際の授業では、ただボールを打つのではなく、毎回「本日のテーマ」を決めて行うようにしています。さらに、一打席につき2人のペアを作り、互いにアドバイスしながら技術練習を行うようにしています。 このペアは毎回ランダムに変えて行います。このことによって、コミュニケーション能力の向上にも役立ちます。 ゴルフ以外の話でも禁止せずに他愛のない会話をしながらボールを打つことによって技術だけではなく人間的にも成長していきます。 14回目の授業ではビデオ学習を行います。内容はゴルフ場での一日、ルールとマナーについてです。このビデオを見ることによってゴルフは何よりもルールとマナーが大切であること。他人に不快な思いや迷惑をかけないこと、を理解してくれます。 ゴルフを通して人間として成長する。教養科目として行われる大学保健体育はゴルフのプロではなく教育のプロが行うものであることを常に心がけて授業を行っています。

先生の紹介

帝京科学大学 総合教育センター 保健体育科目准教授 小山慎一(こやま・しんいち)
小山慎一准教授

小山慎一准教授

1962年埼玉県浦和市(現さいたま市)生まれ。埼玉県立草加高等学校卒業。日本体育大学体育学部体育学科卒業。中学生から陸上競技を始め、高等学校、大学、実業団の陸上競技部で跳躍種目を中心に選手として活動を行った。全日本、東日本、関東の各大会で優勝の経験がある。陸上競技選手引退後は、公立中学校、公立高等学校の指導を経て、帝京科学大学に1990年の開学と同時に着任した。 現在の授業担当科目は講義科目「健康と生活」。演習科目「健康運動学基礎演習」。実技科目「健康体育」および「健康スポーツ」。主に実技科目において選択種目としてゴルフ授業を行っている。また、2012年から中央大学商学部兼任講師として「健康・スポーツ」の授業において選択種目「ゴルフ」を担当している。ゴルフとの出会いは大学2年の実習で初体験。その後しばらくは機会が無かったが大学の授業でゴルフを扱うことになり、急遽練習場の会員となって猛練習を行った。 主な所属団体は「日本体育学会」「日本陸上競技連盟」「日本ゴルフ学会」「大学ゴルフ授業研究会」。帝京科学大学陸上競技部部長。※この記事は掲載元(月刊ゴルフ用品界 GEW)の許可を頂いて転載しています。 掲載元 月刊ゴルフ用品界 2018年8月号(見本誌の申し込みはこちらから)

大学の紹介

1912年に大学の前身となる安城裁縫女学校から始まり、1982年に安城学園大学から愛知学泉大学へと名称変更し誕生。短期大学も併設し、大学・短大開設当時は女子大学として「女性の社会的地位の向上を目指した教育」を展開。 1987年から男女共学、男性教育にも力を入れている。現在は、岡崎市に家政学部、豊田市に現代マネジメント学部があり、4大精神である「真心・努力・奉仕・感謝」「社会人基礎力」「pisa型学力」を教育力の柱としている。 特に、家政学部家政学科管理栄養士専攻では、高い管理栄養士国家試験合格率を誇る。一方で、2018年問題の影響を受け、現代マネジメント学部は2022年3月に学部閉鎖となる。

授業風景

現代マネジメント学科(豊田キャンパス)の3年次必修科目「現代マネジメント実習3(前期)・4(後期)」(各1単位)にて、ゴルフを教材として展開。 今年度の受講生は10名程です。初回、2回目の授業でゴルフマナーについての講義、「PGAカレッジゴルフテキスト」を用いて基本技術の講義を行い、3回目以降は、学内サッカーグラウンドにて、ウレタンやプラスティックの練習ボールを用いてショット練習をしています。 雨天時には、小体育館にてショット練習に加え、パッティング練習が中心となります。 実技実習では教員の介入を最小限にし、学生の自主性に任せ、活動から生じた問題や疑問について教員も含め学生同士で議論し、指摘や助言を行うようにしています。授業の6回目以降は数回、大学付近の「三美ケ丘ゴルフセンター(みよし市)」にて学外実習です。
実習:三美ケ丘ゴルフセンター(みよし市)

実習:三美ケ丘ゴルフセンター(みよし市)

この練習場では、平日17:00まで1打席「3時間打ち放題」で税込み1080円の特別価格にて受け入れていただいています。ここでは、練習場利用のマナーや同じ利用者への挨拶・配慮についても学ぶ機会となります。 また、バッティングセンターやカラオケ等の学生が利用する施設と比較して、料金に対する満足度を考えさせています。 学生が実習の成果を確認する場として、大学ゴルフ授業研究会主催の「Gちゃれ」を活用しています。学生の参加は任意とし、参加した学生には+αの評価を行うように配慮しています。

先生の気持ち

本学に限らず、学生の中には高校の体育授業で実施される球技に苦手意識を持つ者もいる。そのような学生には、自己のペースで、自己の記録と競うゴルフは、格好の教材となる。 もちろん他者と競い合うことも楽しい教材である。ゴルフは、年代を超えて楽しめ、就職後も会社内外の様々な年代の人と交流がもてる。ある会社の役員は、履歴書の趣味・特技の欄に「ゴルフ」と記載があると、選考の際にプラス評価になると言っておられた。 ゴルフは学生にとって健康の維持増進、人間関係の円滑化、就職に有利という良い側面を持つからこそ、大学で展開するべきと感じた。 本学でのゴルフ授業は、体育実技の中で数回実施される程度のため「現代マネジメント実習」において私が独自に展開した経緯がある。 ゴルフの導入には、全国大学体育連合、大学ゴルフ授業研究会からクラブの寄贈など多大な支援を頂けたことが大きな要因となっている。心から感謝したい。 豊田キャンパスの隣には、老舗名門クラブである「貞宝カントリークラブ」がある他、豊田市には、通称ゴルフロードと呼ばれる道があるほど、多くのゴルフ場が存在する。
学内サッカーグラウンドでのショット練習

学内サッカーグラウンドでのショット練習

また、ゴルフ練習場も多い。ゴルフ体験、ゴルフ教育、ゴルフを通じた地域活性化事業を行うには最適な環境にある。ゴルフを題材に地域と密着し、学生を巻き込んで、人々の健康増進、地域の活性化、および経済活性化に貢献できる取組みを豊田市から発信していきたい。 ゴルフを取り入れた「現代マネジメント実習」を、もっと魅力ある授業に成長させたいが、2022年の学部閉鎖や私の雇用体系が不安定なため、どこまで継続できるかわからない。 悩みの種である。挑戦的な攻めの姿勢でゴルフ授業の内容充実に取り組み、授業の価値と私自身の教員としての価値を高めたい。

先生の紹介

愛知学泉大学 現代マネジメント学部(現代マネジメント学科) 講師 高橋憲司(たかはし・けんじ) 愛知学泉大学 現代マネジメント学部(現代マネジメント学科) 講師 高橋憲司1978年生まれ、秋田県立大曲高等学校卒業。日本体育大学体育学部卒業。日体柔整専門学校卒業。東京工業大学大学院社会理工学研究科修士課程修了。金沢大学大学院自然科学研究科博士後期課程修了・博士(学術)。保有資格は、中・高教員免許(保健体育)、上級障がい者スポーツ指導員、障がい者スポーツトレーナー、日本スポーツ協会アスレティックトレーナー。柔道整復師であり、柔道整復師を養成する教員免許も取得。スポーツメンタルトレーニング指導士でもある。アスリートを心身両面からサポート可能。 大学での担当科目は「レクリエーション論」「スポーツ社会学」「スポーツ経営学」「地域スポーツ論」等のいわゆるスポーツの文系科目。体育実技の担当はなく、担当科目「現代マネジメント実習」の中でゴルフを取り入れ、学生の社会人基礎力育成に取り組む。 専門種目はソフトテニス、コーチ(ソフトテニス)資格を保持、過去に日本ソフトテニス連盟全日本アンダー14男子チーム、アンダー17男子チームのトレーナーとして活動。 ゴルフは、学生時代に研究室の先生とラウンドして以来、2017年に約18年ぶりにラウンドした。学生に負けないように、ゴルフ練習場に通っている。今はゴルフ練習場と大学とがコラボした事業の立ち上げを目論んでいる。※この記事は掲載元(月刊ゴルフ用品界 GEW)の許可を頂いて転載しています。 掲載元 月刊ゴルフ用品界 2018年7月号(見本誌の申し込みはこちらから)

大学の紹介

創立以来、受け継がれる玉川大学の教育理念「全人教育」。それは、未来のリーダーシップを担い、さまざまな問題解決に積極的に挑むことのできる人材を育成する実践教育であり、知識を生きた力とするために必要な人格を形成する人間教育です。 また、緑豊かな61万㎡の広大なキャンパス(東京ドームのグラウンド40面以上)には充実した教育施設・設備が点在し、最先端のアカデミックな環境には約7500名の学生が充実した学生生活を過ごしています。 幼稚部から大学院までがこのキャンパスにあり、大学は、8学部17学科がワンキャンパスに集結しており、学部を超えた交流も盛んです。

授業風景

玉川大学は1年次必修科目として「健康教育」が1単位あり、健康やスポーツに関する理論と実技を学ぶことになっています。ゴルフは全学選択科目であるUS科目の中に「生涯スポーツ演習(ゴルフ)」として実施されています。 今年度は春学期、週2コマ(1コマ:100分×15時間)を実施しており、定員は20名。毎年人気で、コンピュータによる抽選となり、優先順位の高い4年生のみの授業となることもしばしばです。(実際、今年度は全員4年生)

グラウンドでの授業風景

本学には学内にゴルフ練習場約60m(10打席)があり、自動球回収洗浄器付の全国的に見ても恵まれた施設を有していたため、この連載にもお声がけ頂いたのではないかと思います。しかし、今年3月の大雨で打球方向の斜面が崩落し、危険であるとの判断により、新年度の授業をどこで展開するか。新学期が始まるまでに時間が迫る中、議論を重ねてきました。 それは、使用しているのが大学の授業だけでなく、併設校の高校2年・3年生の体育授業、ゴルフ部(高校・大学)、そして今年度からスタートする小学生の学童プログラムと多彩な面々だからです。 結局、大学当局と話し合いの結果、写真1の10打席の鳥かごを急遽設置してもらうことになりましたが、完成は5月末。2ヶ月は写真2のようなグラウンドにてプラスチックボールを中心とした打撃練習。

新しくできた鳥かごでの授業風景

ターゲットバードゴルフやスナッグゴルフなどのニュースポーツを並行して実施しました。

先生の気持ち

6月になり、はじめてゴルフボールをフルショットで打てることになりました。これまでプラスチックボール、ターゲットバードゴルフ用のボール、スナッグゴルフ用のボールしかフルショットしたことがない初心者の学生にはその打球感が新鮮だったようです。 特にスウィートスポットを外したときの手に伝わる衝撃は、ゴルフグローブを忘れた学生には…。 現役ゴルフ部員から初心者までを指導するのは難しいですが、上級者には初心者を指導することを課題にしています。また、初回に好きなプロゴルファー(好きなスウィングする)をYouTubeで見つけてくるように指示し、それを見本に自分のスウィングをスマートフォンで撮影した際の比較対象にするようにしています。リズムやアドレスなど15回で様になってくる学生が多いですね。 普段話をしない様々な学部からの受講者がゴルフの授業を通じて仲良くなり、ショートコースやゴルフ場でプレイしてきたという報告を聞くのが毎年の楽しみです。

先生の紹介

玉川大学教育学部教育学科 主任(教授) 川崎登志喜 (かわさき・としき) 1962年鹿児島県生まれ。筑波大学体育専門学群卒業。筑波大学大学院修士課程体育研究科修了。 1990年より玉川大学に勤務。現在、玉川大学教育学部教育学科主任(教授)。体育会陸上競技部部長。女子駅伝チームの強化が課題であるが、専門種目はやり投げ。人生「投げやり」が自己紹介の定番である。 担当科目は「体育経営管理」「体育社会学」「体育実技(陸上)」「生涯スポーツ演習(ゴルフ)」など。 大学卒業後ゴルフを始め、一番ゴルフをしたのは42歳、アメリカ・オレゴン大学への1年間在外研究中。プロのトーナメント4日間のラウンドを味わおうと挑戦し、その大変さを知る。最近は年間数ラウンドである。 所属学会は日本体育学会、日本体育・スポーツ経営学会(監事)、日本ゴルフ学会関東支部理事など。東京都町田市スポーツ推進審議会会長。近著に「教養としての健康・スポーツ」(玉川大学出版部)がある。 「大学一般体育におけるゴルフの授業に関する研究」(1992)「ICTを利用した体育実技(陸上・走幅跳)の実践研究―スマートフォンのカメラ機能を活用した記録の向上―」(2017)「学童野球の投球制限に関する研究―イニング毎の投球速度の視点から―」(2012)など研究論文を発表。スポーツ全般に興味がある。※この記事は掲載元(月刊ゴルフ用品界 GEW)の許可を頂いて転載しています。 掲載元 月刊ゴルフ用品界 2018年6月号(見本誌の申し込みはこちらから)

大学の紹介

1966年に立正女子大学として埼玉県越谷市に開学し、1976年(昭和51年)に名称を文教大学に改め、翌年に男女共学にした。1985年には神奈川県茅ヶ崎市に湘南キャンパスを設けた。 2021年には東京都足立区に新たなキャンパスを開設する予定。教育学部と人間科学部、文学部、情報学部、国際学部、健康栄養学部、経営学部の6学部で、収容定員数は7,600人。 人間愛を建学の精神とし、「人間を信頼し全ての人に対して温かい愛情を持つ人材を育てること」を実践している。小学校と中学校の教員採用者数がどちらも私立大学で全国1位を誇る教育学部のほか、どの学部でも教員養成をしており、教職に就いている卒業生が多い。

授業風景

国際観光学科の専門科目「レジャースポーツ演習」(3年次、2単位)でゴルフを教材とし、ビジネスや環境問題などに関する講義を30分、実技を60分の割合で授業を行っている。ケーススタディと実習課題にも取り組ませており、ケーススタディでは、ゴルフ・ツーリズムや外国人観光客誘致の取り組み、中韓台のゴルフ事情、ゴルフ場の環境対策などに関する事例を調査させている。留学生の母国事情を調査したレポートでは興味深いものも多い。 実習課題では、ゴルフ練習場やシミュレーション・ゴルフ、ゴルフコース(ショートコースでも可)での体験をビジネスの観点から報告させているが、レポート文面からは初体験の緊張や興奮が伝わってくる。親に連れて行ってもらう学生もおり、継続するきっかけになることを期待している。ゴルフダイジェスト社の大学ゴルフ授業WORKBOOKには、ゴルマジ!と楽ゴル、ダンロップゴルフの広告が掲載されているので、補足説明して、近隣にあれば行くように伝えている。 実技は施設の関係上、体育館内で行っているが、ショットやパットの練習のほか、ターゲットバードゴルフのラウンドを行い、ゲームの楽しさも体験させ、ルールとマナーも覚えさせている。受講生は、ゴルフ市場の規模の大きさや、リゾート地にゴルフ場がある理由を体験とともに理解し、その現状と課題についても考えるようになったようである。

先生の気持ち

本授業は3年次の選択科目なので受講者も多くなく、昨年度は20人弱であった。以前は自作の配付資料だけを使って授業をしていたが、昨年度からはゴルフダイジェスト社のワークブックも加わり、授業内容が充実した。 危機管理やゴルフ場デビューの案内など写真やイラストも綺麗なので、学生の関心を引きつけやすい。グローブとセットで800円と格安なので、学生も迷うことなく、全員が購入した。 ゴルマジ!と楽ゴルなどの広告が掲載されているのも有り難い。グローブにはGちゃれのロゴマークが付いていて、学生は毎回目にして馴染んでいるので、Gちゃれの参加募集をするときに説明しやすかった。 昨年度は、全国大学体育連合とゴルフ市場活性化委員会の連携の一環として、日本ゴルフ用品協会からゴルフクラブ60本を寄贈していただいた。そのお陰で、20年来のアイアンを一新させ、これまで十分に保有していなかったドライバーとフェアウェイウッドを使った授業も行えた。 これらのクラブに負けないように、日本プロゴルフ協会の協力による実技研修会にも参加して、指導力を向上させたいと考えている。『PGAカレッジゴルフテキスト』や指導マニュアルも参考にしている。 このようなゴルフ業界による支援に対して心より感謝している。これからも大学ゴルフ授業研究会の研究活動や研修会に参加して研鑽に努めたい。 本学の湘南キャンパスでは施設の関係上、少人数で屋内で行っているだけだが、2021年に開設する東京あだちキャンパスでは、人工芝のグランドを使い、できればショットケージを作って、実技科目として複数コマ開講したいと計画している。 Gちゃれやゴルマジ!、楽ゴルの体験者も増やしたい。そして、廃部となっているゴルフ部を復活させたいと願っている。

先生の紹介

文教大学国際学部 教授 小林勝法 (こばやし・かつのり)
小林勝法

小林勝法

1958年生まれ。神奈川県立川和高等学校卒業。国際基督教大学教養学部卒業。筑波大学大学院修士課程体育研究科修了。1990年より文教大学に勤務。日本体育学会理事、大学教育学会常任理事を歴任。現在、(公社)全国大学体育連合専務理事、スポーツ安全協会評議員、JSCスポーツキャリアサポートコンソーシアム運営委員など。 担当科目は、「スポーツ健康演習」、「スポーツ科学」、「スポーツビジネス論」、「レジャースポーツ演習」など。担当実技は、テニスやバドミントン、レクリエーションスポーツなどで、以前は、合気道や居合道、太極拳も担当した。 上海体育学院では客座研究員として、人間の潜在能力開発について研究をし、研修も受けた。スポーツや武道による能力開発や教育に取り組んでいる。大学ゴルフ授業研究会ではカリキュラム開発を担当している。 スポーツ産業史について、スキーやサーフィン、阿波踊りの普及と発展過程においてスポーツ用品産業や観光業がどのように寄与したのかについて研究した。 大学体育については、教員の資質能力向上やキャリア開発について研究を進めている。近年は大学スポーツの国内外の現状について調査しており、スポーツ庁の大学スポーツ振興に関する検討会などの委員も務めている。※この記事は掲載元(月刊ゴルフ用品界 GEW)の許可を頂いて転載しています。 掲載元 月刊ゴルフ用品界 2018年5月号(見本誌の申し込みはこちらから)

大学の紹介

金沢工業大学は、1965年開学の理・工系大学であり、「人間形成」、「技術革新」、「産学共同」を建学綱領としている。創立以来、工科系単科大学として歴史を刻んできたが、現在は4学部12学科、学年定員は1,480名となっている。 キャンパスは、野々市キャンパス(野々市市)、八束穂キャンパス(白山市)、東京虎ノ門キャンパス(社会人大学院)に加え、穴水湾自然学苑(石川県穴水町)、天池自然学苑(金沢市)、池ノ平セミナーハウス(新潟県妙高市)がある。 教育付加価値日本一の大学を目指し、「総合力=学力×人間力」を最大限に伸ばすことをねらいとするプロジェクトデザイン教育に力を入れている。

授業風景

金沢は冬季の天候が悪いことから、ゴルフは1年次後学期の前半(9月下旬から11月下旬)で完結するいわゆる8週科目として開講しています。現在、ゴルフの授業は最大受講者数を48名に設定して4クラス開講(月・火・木・金)しており、1クラス平均で30名前後が受講しています。 ゴルフの授業は、野々市キャンパスからバスで約25分の所にある天池自然学苑内に設けられた専用練習場で行っています。練習場は傾斜を利用して3段の打席に分かれており、上段打席から約50ヤード地点と下段打席から約120ヤード地点の2ヶ所にグリーンが設置され、120ヤードのグリーン手前にはガードバンカーもあります。 受講生は、成果発表(成績評価項目の1つ)として、上述3地点へのショットと、パッティングの成果テストを自己採点方式で実施します(10点満点×4項目)。さらに、スマートフォンのビデオ機能や無料アプリを利用して自身のスイング分析を行い、よく生ずるミスショットの原因とその改善方法に関するレポート提出も課されています。 受講終盤には、実践編としてターゲットバードゴルフによるラウンド実践を経験します。ラウンド実践に際してはラウンドに必要最低限の知識(エチケット・マナー・ルール)の講義を受けてから12ホールのターゲットバードゴルフコースをラウンドしてゴルフの楽しさの一端を経験しています。

先生の気持ち

本学におけるゴルフ授業の歴史は長く、1977年に天池自然学苑(以下、天池G)ができる以前から野々市キャンパスで開講していましたが、天池Gが開設されてからは、晴天時は天池Gで、雨天時は野々市キャンパスにある体育館や、講義室を利用して授業を行ってきました。 残念ながら、本学の教育改革に伴い8週科目としたことでゴルフへの取り組み時間が従来に比して半減し、技能の伸びはあまり期待できなくなってしまいました。
ターゲットバードゴルフコースラウンド風景

ターゲットバードゴルフコースラウンド風景

しかしながら、ゴルフを経験したことのない大学生にとって生涯スポーツとしてのゴルフへの導入機会としてとらえ、ターゲットバードゴルフですが、ラウンド実践によりゲームとしてのゴルフの楽しさを伝えることをゴールの1つとして設定しています。 と同時に、エチケット・マナー、安全、ルールを守ること、あるいはパートナーとのコミュニケーションを大切にすることといった人間力向上に関わる経験をすることで、本学が掲げる「総合力=学力×人間力」を最大限に伸ばすことの具現化へ向けた授業設計としています。 このため、「ゴルフでルールを守ることと、日常生活との関わり」というテーマでのレポート作成も課しています。
専用練習場での授業風景

専用練習場での授業風景

さらに、サッカー界で取り組んでいる「RESPECT PROJECT」の一端を授業に取り入れることをねらいとして、学生代表に「RESPECT 宣言」を読んでもらってから、挨拶をして授業を始めています。 これは、他者に対する気持ちはもちろん、用具を含めて全ての事柄を大切に思う心を持とうというサッカー界の取り組みです。学生たちが授業時のみならず日常生活においてもRESPECTを実践してくれることを期待して取り組んでいます。

先生の紹介

金沢工業大学 基礎教育部修学基礎教育課程 教授 高畑 俊成(たかはた・としなり)
高畑 俊成

高畑 俊成

1956年生まれ。富山県立新湊高等学校卒業。金沢大学教育学部卒業。同大学教育専攻科修了。運動中の体温調節に関する研究で1993年博士(医学)。 2018年大学体育教育賞受賞。 基礎教育部修学基礎教育課程生涯スポーツ科目担当教員として、「ゴルフ」、「フットサル」、「バドミントン」、「トレーニング」、「健康・体力づくり」に加え、集中講義科目である、「スキー」、「白山登山」、「100km歩行」を担当。この他に、初年次教育の通年科目として開講されている「修学基礎A」・「同B」も担当している。 専門種目はサッカー。インカレには北信越代表として4年連続出場。1980年の助手着任と同時にサッカー部監督に就任し、現在も継続中。日本サッカー協会公認B級コーチ、同キッズリーダーインストラクター、同スポーツマネージャーカテゴリー3などの資格を保有。 1998年4月から2011年3月まで石川県サッカー協会専務理事。2012年からはJリーグマッチコミッショナーを担当しており、スタジアムの芝生管理者の方々から芝生の維持管理について話を聞く機会も多い。 ゴルフは助手時代から始め、ラウンドベストは78、ハーフベストは36であるが、最近は飛距離が落ちてスコアメイクできないことが悩みの種。※この記事は掲載元(月刊ゴルフ用品界 GEW)の許可を頂いて転載しています。 掲載元 月刊ゴルフ用品界 2018年4月号(見本誌の申し込みはこちらから)

大学の紹介

滋賀大学は1949年(昭和24年)に設立されました。設立以来、教育学部と経済学部の2学部でしたが、2017年(平成29年)にデータサイエンス学部が新たに設置され、3学部となりました。教育学部は大津市にキャンパスがあり、経済学部とデータサイエンス学部は彦根市にキャンパスがあります。 私が所属する教育学部は琵琶湖から流れ出る瀬田川沿いにあり、近くには紫式部が「源氏物語」を執筆したとされる石山寺があり、豊かな歴史と美しい自然に囲まれています。 学生は教員を目指す者がほとんどであり、教員就職率は全国第4位で、総合大学としては第1位となっています(2015年度)。

授業風景

「身体運動の科学」の授業の中でゴルフ実習を二日間の集中講義で行いました。 一般社団法人日本ゴルフ用品協会よりゴルフクラブの提供を頂くことができましたので、今年度(2017年度)よりゴルフの授業を行いました。
ゴルフ練習場での練習風景①

ゴルフ練習場での練習風景①

これまではゴルフではなく、レクリエーションなどを行っていましたが、クラブ提供を受けることができたことと学生たちにゴルフを体験してほしいという私の思いがあり、ゴルフに変更しました。 受講生は約20人で、ほぼ全員が初心者でした。初日の午前はゴルフの概要(ルール、マナー等)とスイングのポイントの講義を行い、その後、体育館にて素振りの練習を行いました。 午後からは大学近くのゴルフ練習場に行き、二人1組で1打席使用し、2時間の練習を行いました。二日目の午前は初日のスイング映像を見て、各自課題を見つけるという作業をしてもらいました。午後からはゴルフ練習場に行き、練習を2時間行いました。 多くの学生がゴルフの魅力にとりつかれたようで、2時間の練習が終わる頃には、「もう終わってしまう」や「また来たいです」という声がよく聞こえました。技術面も少しではありますが、皆上達していました。 二人組で1打席利用したため、お互いにアドバイスしあったり、携帯電話で映像を撮ることができたので、その点が技術向上に繋がったと思います。
ゴルフ練習場での練習風景②

ゴルフ練習場での練習風景②

先生の気持ち

普段の体育の授業ではバレーボールやバスケットボールなどを行い、学生たちも楽しんで運動を行っていますが、以前から何か物足りなさを感じていました。 高校までの授業で経験したことがなく、大学の授業でないと経験できないようなスポーツで、生涯スポーツに繋がるスポーツを学生たちに経験させたいと思っていました。また、本学の学生は教員になる者がほとんどです。 視野の広い教員になってほしいため、様々な経験をさせてあげたいと思っていました。その折、クラブ提供を受けられることを知り合いから聞き、「これだ」と思い、ゴルフの授業を行うことを決めました。 初めての授業であったため、不安の中での授業でしたが、学生たちは大変満足していたようで、ゴルフの難しさを感じながらも、上手く打てた時の爽快感と上達していく過程に喜びを感じているようでした。 授業ではゴルフのマナーについて話をしましたが、それは全てのスポーツあるいは日常生活にも通じることですので、将来教員になる学生たちには良い勉強になったのではないかと思っています。また、 普段の授業以上に学生同士あるいは学生と教員間でコミュニケーションがとれており、その点も良かったと思います。 私自身の指導においては、スイングをどこまで修正させたらよいのかに悩みました。学生自身の感覚もあるので、逆にうまくいかなくなるのではないかと思い、指摘するかどうかを迷いました。 来年度以降も授業を継続していく中で、試行錯誤しながら、指導を改善していきたいと思っています。今回はコースに出ることはできませんでした。 ゴルフはコースに出ることによりその醍醐味を味わえると思います。本学の近くにはとても良いゴルフ場があるので、いずれはコースに出て授業を行いたいと思っています。

先生の紹介

滋賀大学 教育学部准教授 松田繁樹(まつだ・しげき)
松田繁樹

松田繁樹

1977年 愛知県瀬戸市生まれ 1996年 私立南山高等学校卒業 2000年 金沢大学教育学部スポーツ科学課程卒業 2003年 金沢大学大学院教育学部研究科修了(修士(教育学)) 2007年 岐阜聖徳学園大学短期大学部専任講師 2010年 金沢大学大学院自然科学研究科修了(博士(学術)) 2013年 岐阜聖徳学園大学短期大学部准教授 2014年 滋賀大学教育学部准教授 (至現在) 2015年 龍谷大学 非常勤講師 (至現在) 2017年 京都産業大学非常勤講師(至現在) 滋賀大学では体力科学、生理学、サッカー、陸上競技、身体運動の科学などの授業を担当している。専門分野は測定評価、発育発達、トレーニング科学である。主に子どもの足裏に関する研究、サッカー選手のトレーニングに関する研究を行っている。所属学会は日本体育学会、日本発育発達学会、日本教育医学会、日本体育測定評価学会、日本フットボール学会などである。著書には、『新時代の保育双書「保育内容健康」』(共著)、『健康・スポーツ科学の基礎』(共著)、『幼児のからだとこころを育てる運動遊び』(共著)などがある。 専門競技はサッカーであり、国体や天皇杯に出場した経験がある。保有資格には、CSCS(認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト)、公認サッカーC級スポーツ指導員などがある。※この記事は掲載元(月刊ゴルフ用品界 GEW)の許可を頂いて転載しています。 掲載元 月刊ゴルフ用品界 2018年3月号(見本誌の申し込みはこちらから)

大学の紹介

「学びたい」という熱意のもとに学生たち自らが中心となって本学の前身である武蔵高等工科学校が創られました。 "公正・自由・自治" という建学の精神は、88年の時を経てなお力強く継承されています。2009年に武蔵工業大学より「東京都市大学」と改称した本学は、現在では社会の根幹を支える工学をはじめとした環境、情報、都市生活、幼児教育の各分野にわたる、6学部18学科を備える総合大学となりました。 本学は、これからも専門的実践教育の伝統を生かし、都市に学びながら、都市の抱える問題を克服できる人材を世に送り出すことで、人類の未来に貢献し、国際都市東京で存在感を示す有数の私大を目指します。

授業風景

本学におけるゴルフ授業は、「生涯スポーツ(ゴルフ)ゼミナール」(以下ゴルフゼミ)と「応用体育(集中)」の2科目が開講されています。
体育館での授業(仮想コースをラウンド)

体育館での授業(仮想コースをラウンド)

ゴルフゼミは、週に一回100分(計14回)の授業と2泊3日のコース実習が組み合わさった授業となっています。週一回の授業は、まず体育館内において、穴のあいた練習用ボールを使用し、スイングの基礎を固めています。授業の後半では、池やOBなど仮想コースを体育館内に作成し、ラウンドすることによってルール、マナーなどを楽しみながら覚えてもらっています。また、鳥かごの練習場が4打席あり、実際のボールを使用したスイング練習、室内でのパット練習、スイングのビデオ分析など講義も含めて様々な手法で授業を展開しています。2泊3日のコース実習においては、「サンコー72カントリークラブ」のご配慮により、素晴らしい環境の中、実際のコースを体験できる授業となっています。 応用体育(集中)は、学内にて3日間、スイングの基礎を学び、その後ゴルフゼミの学生と共に2泊3日のコース実習を行っています。ゴルフゼミよりは、練習期間が短いため、ショートコースを利用しながらルール、マナーなどを学び、最終的には通常のコースを全員でラウンドする授業となっています。
ゴルフコースでの実習

ゴルフコースでの実習

先生の気持ち

ゴルフは、良いスコアを目指す競技自体の楽しさだけでなく、ルールを守ること、周りへの配慮、人とのコミュニケーションなど我々にとって大切なことを学べる素晴らしいスポーツです。 本学の学生にも授業を通じて多くのことを学び、今後の人生に活かしてしてもらいたい、そして、生涯ゴルフを続けてもらいたいと思っています。 ゴルフを指導する立場にあたり、まずは自分が学ばなければいけないと思い、10年前から柳原良之プロの指導を受けるようになりました。 この出会いは、技術向上や指導法を教えていただいているだけでなく、人としてゴルフの魅力をどのように伝えるべきかなど、様々なことを学ばせて頂いています。 また、2016年には、ニュージーランドで一年を過ごし、改めてゴルフの魅力に取りつかれることになりました。ニュージーランドでは、どのようにゴルフの指導をしているか、またゴルフ人口をどのように増やす努力をしているかなど、実際にレッスンを受けたり、コースでマネージャーと話したりすることによって多くのことを学ぶことができました。 更には、ゴルフを通じてかけがえのない友人も作ることができました。 このような素晴らしい人とのつながりを生んでくれる魅力あるゴルフをしっかりと学生に伝えられるよう、今後も学び続け、楽しく、充実した授業を目指していきたいと思っています。

先生の紹介

椿原徹也(つばきはら・てつや)
椿原徹也

椿原徹也

1976年京都府生まれ。成蹊高等学校卒業。筑波大学体育専門学群卒業。筑波大学大学院体育研究科コーチ学専攻修了。2011年には、弘前大学大学院医学研究科社会医学専攻修了。 2001年4月より武蔵工業大学(現在の東京都市大学)の助手として着任、講師を経て、2013年より東京都市大学共通教育部人文社会学系の准教授。担当科目は、基礎体育、応用体育、スポーツ・健康論、スポーツコーチングゼミナール、スポーツ戦略戦術ゼミナール、生涯スポーツ(ゴルフ)ゼミナール等。集中授業として、夏はゴルフ、冬はスキー・スノーボードがあり、指導を担当。スノーボードにおいては、SAJ(全日本スキー連盟)の指導員資格を取得。 2016年4月から2017年3月までカンタベリー大学客員研究員としてニュージーランドに滞在。様々なスポーツのコーチングについて研究を行った。 専門種目はラグビーフットボール。2004年から2005年まで女子7人制ラグビー日本代表並びに女子ラグビー日本代表ヘッドコーチを務める。現在は、東京都市大学ラグビー部監督。※この記事は掲載元(月刊ゴルフ用品界 GEW)の許可を頂いて転載しています。 掲載元 月刊ゴルフ用品界 2018年2月号(見本誌の申し込みはこちらから)

大学の紹介

1942年に興亜工業大学として開学した、日本で最も歴史のある私立の工科系大学 (本校:千葉県習志野市)。 現在は平成16年4月より、5学部17学科という新たな学びのカタチへ生まれ変わり、カリキュラムがより専門性に特化し、好学心を更に高める学びへと進化している。 「世界文化に技術で貢献する」を建学の精神とし、「広く世界に知識を求める好学心を持つ人材の育成」「自ら学び、自ら思索し創造する人材の育成」「自由闊達、機智縦横な人材の育成」「善隣及び協力をつくり上げていく人材の育成」「高度な専門知識と豊かな教養を持つ、学理及び技術に優秀な人材の育成」を目指している。教職員数はおよそ900人弱。 2027 年に迎える創立 100 周年に向け、私立理工系のトップランナーとしての社会的評価を得るべく、様々な取り組みを進めています。

授業風景

現在、集中型の授業でゴルフに取り組んでいます。千葉工業大学の茜浜運動施設には人工芝で造られたラグビー場があり、ここでショートアイアンを用いた授業を行います。 屋内練習場にはゴルフゲージがあり、雨天時やロングアイアンやドライバーを用いる際に利用しています。受講生は入学時に貸与されたiPadminiを用いてお互いの動作を撮影し、グループ内でディスカッションをかわしながらスイングの改善を行っています。 また、EPSON社のM-Tracer for Golfを用いた詳細なスイング解析によるフィードバックもディスカッションの材料となっています。
授業中にはお互いの動作を撮影し、ディスカッションを行います

授業中にはお互いの動作を撮影し、ディスカッションを行います

授業では、ゴルフ技術の向上はもとより、社会人基礎力の養成を主な目的としています。従って、グループ内でコミュニケーションを取り、課題発見・解決能力の育成、教え合いや学び合いを中心に行っています。 また、身体運動を通して感じたことなどを言語化する教室での授業も行っています。 授業の途中には民間のゴルフ練習場での授業や、最後には御宿にある本学の研修センターへの宿泊を兼ねた大原・御宿ゴルフコースでのラウンド授業(ハーフ)も行います。 学外での授業を通してゴルフの種目特性に触れたり、社会のマナーなどを意識することが、社会人基礎力の養成に大いに役立つと考えています。実際に、社会人基礎力のアンケート調査によって、受講生の社会人基礎力は改善するという結果も得られています。
ゴルフクラブでの授業では、クラブにある様々な施設を利用しながら学習します

ゴルフクラブでの授業では、クラブにある様々な施設を利用しながら学習します

先生の気持ち

以前はゴルフの授業を半期授業の中でも行っていました。しかし、半期の授業は週に1回90分のみであり、準備や片付けの時間、施設の移動時間などを考えると決して効率の良い授業とは言えませんでした。 また、屋外のラグビー場での練習ではショートアイアンしか用いることができないことや、学外で授業を行うことができないために受講生のモチベーションを維持することが非常に困難でした。 しかし、集中型の授業では一回につき長時間練習ができることや、最終的にハーフではありますが本コースをラウンドするという目標(ある意味プレッシャー)ができるため、受講生はそれなりに熱心に取り組むこととなります。 ゴルフの種目特性を生かすにはやはり集中型が良いのではないかと考えます。 特に本コースでの体験ができることは受講生にとっては大きな経験になると考えています。今の日本では、社会人になってからゴルフを行う機会が出てくることが多くなります。 その時に、学生時代に少しでもクラブハウスやラウンドの経験をしておくことが、とても役に立つと考えています。ゴルフそのものへの興味はさることながら、社会経験を積ませ、なれさせることができるのもゴルフの種目特性の一つだと思います。 本授業は社会人基礎力の養成を第一の目的にしています。それは、大学における教養科目のスポーツ科目が今後どうあるべきかを考えた結果です。 健康増進や技術向上も重要ですが、わずかな授業期間で学ぶ内容として、教養科目としてのスポーツ科目の意義は人間力の養成である、というのが千葉工業大学の考え方です。スポーツ科目を通じて受講生が人間力や社会人基礎力について意識することは、彼らの将来に役立つものであると思います。

先生の紹介

千葉工業大学先進工学部 准教授 金田晃一(かねだ・こういち)
金田 晃一

金田 晃一

1980年生まれ。兵庫県立長田高等学校卒業。筑波大学体育専門学群、同大学院修士課程体育研究科修了、同大学院博士課程人間総合科学研究科修了、慶應義塾大学政策・メディア研究科特別研究助教、日本学術振興会特別研究員(PD)を経て、2014年より千葉工業大学に着任。担当科目は、スポーツ科学、身体と健康の科学、課題探究セミナーなど。 主に水泳・水中運動時の筋活動計測や動作計測を行っており、その結果から中高齢者の健康増進運動に役立つ水中運動プログラムについて考案している。また、これまで多くの健康運動教室にて中高齢者や要支援・要介護認定者への運動指導を行ってきた。現在はスポーツ工学やスポーツ情報科学分野へと研究活動を拡大中。 千葉工業大学に赴任後は教養必修科目のスポーツ科学の授業として、バドミントン、卓球、サッカー、トレーニング、スノースポーツ、ゴルフ、フラッグフットボールなど様々な種目を担当。また、教養科目でのゼミナール形式の授業である課題探究セミナーでは、ジャグリングを通じて身体スキル、コーチングスキル、文章作成スキル、プレゼンテーションスキルを授業内で取り扱っており、学内の教育業績表彰者にも選出されている。※この記事は掲載元(月刊ゴルフ用品界 GEW)の許可を頂いて転載しています。 掲載元 月刊ゴルフ用品界 2018年1月号(見本誌の申し込みはこちらから)

大学の紹介

芝浦工業大学は、1927(昭和2)年、有元史郎先生が創設した東京高等工商学校を前身とします。設立当初より堅持しているのが実学重視の技術者育成教育であり、この建学の精神は現在にも引き継がれています。 「社会に学び社会に貢献する技術者の育成」を掲げ、世界に挑戦する理工系人材の育成を目指しています。工学部・システム理工学部・デザイン工学部に加え、2017年4月には建築学部が誕生し、4学部、3キャンパス(豊洲・田町・大宮)の大学となりました。 2027 年に迎える創立 100 周年に向け、私立理工系のトップランナーとしての社会的評価を得るべく、様々な取り組みを進めています。

授業風景

本学のゴルフ授業は主に、学内で行うゴルフ(テクニカル)と3泊4日の集中で行うゴルフ(スポーツコミュニケーション)の2つに分けられています。昨年度までは学内の授業は、野球場の外野部分(土)を使っての授業が中心でしたが、今年度から全面人工芝の総合グラウンドが完成したため、広大な緑の上での授業ができるようになりました。
大学での授業風景

大学での授業風景

ゴルフ(テクニカル)は、14週の授業期間のうち講義などを除いた10週で行われています。履修者は殆どが初心者のため、グリップの握り方やスイングはもちろんですが、クラブの構造や材質などまで説明し、なるべく理系の学生が興味を引くよう工夫をしています。 授業の前半ではショートアイアンを使ったアプローチ練習が主ですが、後半では7番アイアンやドライバーなどを用いた授業展開としています。通常は、フライトボール(ライト製)を使っていますが、ゲージやパター練習場を使う際は、実際のボールを使い、リアリティが出るようにしています。 一方、集中授業であるゴルフ(スポーツコミュニケーション)は、宿泊施設のある那須小川ゴルフクラブ(栃木県)の協力を得て、コースラウンドを中心とした内容となっています。 授業には、現役のプロ選手やティーチングプロの先生にご協力頂き、技術面はもちろん、社会人になってからも正しくラウンドできるよう、ルール、エチケット、マナーなど幅広くご指導頂いています。

先生の気持ち

毎年、30名程度の学生が3泊4日の集中授業に参加します。夏季休業中の貴重な時間を使って参加する訳ですから、是非、ゴルフの楽しさ・奥深さを味わい、生涯続けることができるスポーツにして欲しいと思っています。
集中授業での練習風景

集中授業での練習風景

一方で、楽しくプレーするためには色々な配慮が必要であり、実践していくことが求められます。特に、芝浦工業大学の体育実技では、「スポーツマンシップ教育」を重視しています。その中に、“Good Sports(信頼される人)”、“Respect”、“Good loser”、“Fair play”、 “Challenge”などの言葉があります。ゴルフ(スポーツコミュニケーション)の授業では、主に4人でパーティーを組んでラウンドを行いますが、ルールについては各自のジャッジに寄るところが多くなります。 誰も見ていなくても、ボールの位置を打ちやすいところに動かしたり、スコアを誤魔化したりするなど、ルールに反する行為は厳禁であることを理解し、プレーをして欲しいと思います。また、ミスショットをしたときに投げやりになったり、ふて腐れるのではなく、すぐに気持ち切り替えて次のプレーに移れるような態度を取れることも大切です。 その他にも、グリーン上で他人のラインを踏まないなども含め、自分のプレーに固執し、他者への配慮がないようではいけません。パーティーの仲間から「また一緒に回りたい!」と思って貰えるようない振る舞い・態度を身につけることが授業の大きな目標となっています。 “ゴルフは人生そのもの”というフレーズを良く耳にしますが、ゴルフというスポーツを通じて、普段の学生生活では味わえない様々なことを学んで欲しいと願っています。我々教員も、充実した授業となるよう最大限のサポートをしたいと考えています。

先生の紹介

芝浦工業大学工学部共通学群 体育・健康科目 准教授 石﨑 聡之(いしざき・さとし)
石﨑 聡之

石﨑 聡之

1973年栃木県生まれ。栃木県立真岡高等学校卒業。順天堂大学体育学部体育学科卒業。順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科博士後期課程満期退学。小山工業高等専門学校一般科・講師を経て2010年4月より芝浦工業大学工学部・准教授着任。 共通学群体育・健康科目に所属し、講義・演習は「スポーツ健康学」、「ヘルスコンディショニング演習」、「ヘルスリテラシー&スポーツコミュニケーション」などを担当し、実技種目では、ゴルフ、ゴルフ(集中)、フットサル、テニス、スキー(集中)などを担当している。 専門種目はサッカー。現在、サッカー部の指導は行っていないが、埼玉県サッカー協会所属の47FAインストラクターとしてサッカーのCおよびD級コーチの指導者養成に携わっている。一方、研究の専門分野は運動生理学。以前はサプリメントの効果効能に関する研究を中心に行っていたが、近年では高齢者の健康増進に向けた運動教室の開催など地域貢献も絡めた研究に軸足をシフトしている。 また、工学部の専門学科教員と共同でサッカー選手の自動追跡システムの開発、パフォーマンス分析などに取り組み、現在幾つかのJクラブの分析を行っている。 所属学会は日本体育学会、日本体力医学会、European College of Sports Science、日本コーチング学会、日本フットボール学会(理事)など。※この記事は掲載元(月刊ゴルフ用品界 GEW)の許可を頂いて転載しています。 掲載元 月刊ゴルフ用品界 2017年12月号(見本誌の申し込みはこちらから)

大学の紹介

2004年に日本で唯一の「共に生きることを科学する」学部「共生科学部」(本校:神奈川県箱根町)として開学。教育、福祉、環境及び国際関係など幅広い分野を横断的、且つ、自由に学ぶための特色あるカリキュラムを編成し、現職教員など社会人を中心に全国およそ6,000名が在籍。 また、特別支援教育を礎として、初等教育(幼稚園・小学校)、中等教育(社会/公民/保健体育)の免許状の取得が可能で、とりわけ、保健体育は通信制で唯一取得が可能であり、トップアスリートのセカンドキャリアのサポートも担っている。

授業風景

現在スポーツ(1)の授業でゴルフに取り組んでいます。高尾にあるキャンパスで、ショートアイアンから導入を図り、最終的にはドライバーで飛ばせるところまで指導を行っています。授業では力一杯スイングするだけではなく、保健体育教員免許の取得を目指している学生も多い為、肩関節や股関節の解剖学的な説明を入れながら、理にかなったスイングが出来るように指導しています。 本学の理念は「共生」であり、それは人と人の共生、人と自然との共生という考え方を含んでおり、ゴルフは「共生」について学生に考えさせる上でも有効であると考えています。 また、学生同士でスマートフォンで撮影し、良い部分や改善すべき部分を検討させるなどして、アクティブラーニングの要素を取り入れ、ボールを打って終わりにならないように配慮しています。 専用のグラウンドがない為、飛ばないボールを使っての指導となっていますが、学生の多くが小学校教諭や中高の保健体育教員を目指している為、教場や道具の工夫を考える場面となるよう配慮しています。 これまで授業でコースに出たことがない為、今後の課題として、実際にコースに出るということがあります。そこでは、ゴルフ場という社会でのマナーや、自然の中でのプレーで味わう自然との共生について学ぶことが出来ると考えており、大学ゴルフ授業研究会のGちゃれとの連動で進められるよう検討しています。

先生の気持ち

星槎大学は通信制のみで開講されている大学です。現在、日本で唯一通信制大学として保健体育の教員免許が取得出来る大学でもあります。 社会人の学生が多いことが特徴で、学生の平均年齢は37.3歳であり、ゴルフとの親和性は高いものと考えられます。通信制大学ですが、教養体育としての実技の授業は規定の時間数を行う必要があり、老若男女が集う大学で、学生の興味と疲労を勘案しながら、授業を行っています。
恵まれた環境とは言えませんが、だからこそ工夫次第で学びは深まります。

恵まれた環境とは言えませんが、だからこそ工夫次第で学びは深まります。

履修者の多くは教員志望の学生であり、ややもすると単位修得だけの体育授業になりがちです。体育、ひいては身体活動は健康のために為されることも大切であり、従って授業で学んだことをその後も継続してもらうことが肝要であると考えます。 継続しやすい種目を選択し学生に提供することも大切だと考えます。ゴルフはそのような視点からも相応しく、今後学生が継続的に取り組んでくれることを期待しています。 スポーツに対して学生が期待することには幅があり、力一杯行うことで満足するものもいれば、集中して成し遂げることに楽しみを見出すものもいます。自然の中での爽快感を期待するものもいれば、みんなと楽しく行うことを望むものもいます。 ゴルフは、多くの要素を内包しており、それらを学生に伝えられたらと、考えております。そしてそれらは本学の理念であり、これからのグローバルな基準ともなり得る「共生」に繋がりうるものであると考えています。 授業の中だけでは、伝えきれないことも多くあります。大学ゴルフ授業研究会での意見交換などとGちゃれとの連携を図りながら、学生の人生に資するようなゴルフの授業展開が出来ればと考えます。

先生の紹介

星槎大学共生科学部共生科学科准教授 服部 由季夫(はっとり・ゆきお)
服部 由季夫

服部 由季夫

1968年生まれ。東京都海城高等学校卒業。國學院大學経済学部経済学科卒業。東海大学大学院体育学研究科体育学専攻修了。東海大学非常勤講師、北里大学保健衛生学部非常勤講師を経て、2004年より星槎大学に着任。担当科目は生理学、衛生学、体つくり運動、スポーツ(1)、スポーツ(2)等。 現在、コミュニティFM湘南マジックウエィブの「子育て・親育ち」のコーナーに定期的に出演し、健康や神道についての話題を提供している。また、過去には「クイズヘキサゴン」において武道の技を披露した。 合気柔術七段、空手弐段。パワーリフティングで神奈川県優勝の経験もある。東海大学のトレーニングセンターにて水泳や自転車、キックボクシングの選手を指導し、優勝に導いた。國學院大學柔道部や東海大学ラグビー部のトレーニング指導の経験もある。健康と身体活動について研究を続けている。武道とゴルフの融合を模索中である。 第1種衛生管理者の資格を有し、多くの自治体、民間企業で健康指導、運動指導を行う。その経験から、労働者の健康に資する身体活動や運動について、学生に伝えるように努めている。教養体育で、単に体を動かして楽しかった、気持ちよかったに止まらないように配慮している。 全国大学体育連合研修部門委員。日本ゴルフ学会関東支部理事。大学ゴルフ授業研究会通信制授業研究委員長。日本神社庁の神職直階の階位を有す。※この記事は掲載元(月刊ゴルフ用品界 GEW)の許可を頂いて転載しています。 掲載元 月刊ゴルフ用品界 2017年11月号(見本誌の申し込みはこちらから)

大学の紹介

目白学園は、1923(大正12)年に研心学園として創設され、1963(昭和38)年に目白学園女子短期大学、1994(平成6)年に目白大学が創設されました。以来目白大学は、社会の幅広い学究的要請に応える学問探求の場を提供しつつ、学部学科を増設し発展してきました。 現在では、文系4学部、医療・看護系2学部を設置し、6学部16学科に5,700余名が学んでいます。豊かな緑と充実した施設設備で教育環境を整え、ひたむきな向学心と若い感性を育んでいます。「育てて送り出す」本学はこの社会的使命を掲げ、多様に変化する現代社会を生き抜く人材育成を行っています。

授業風景

本学のゴルフ授業は、今年度初めて開講されました。生涯スポーツとしての位置付けで、自由選択科目として4日間の集中授業が設定されており、学内にゴルフ施設はないため、学外のゴルフ施設を利用し授業を行っています。
練習場での打ちっぱなし

練習場での打ちっぱなし

1日目と2日目は、東京都豊島区にあるゴルフ練習場、大塚ゴルフプラザにて実施しています。受講生のほぼ全員がゴルフ初心者であるため、最初はグリップの握り方や構え方、スイングなどの基礎練習を重点的に授業展開しています。2人で1打席を利用しているため、学生同士がスイングを確認しつつ、それぞれお互いがアドバイスをしながら授業を進めています。また、練習場の端の打席を使用し、ペアでスイングをスマートフォンで撮影することにより、教員がアドバイスを行いながら自分のスイングを確認修正しています。
本コースでの池越えショット

本コースでの池越えショット

ラウンド実習では、埼玉県にある鴻巣カントリークラブを利用して行っています。本クラブは、本コースやショートコース、打ちっぱなし、パター、アプローチやバンカー練習場もあり、各パーティーに分かれてそれぞれの練習を行います。 その後、少ないホールではあるものの、本コースにてゴルフのルールやマナーなどを学びつつ、ゴルフの楽しさを感じながらプレーしています。

先生の気持ち

ゴルフ授業受講生のほとんどがゴルフ初心者で、ゴルフクラブも握ったことのない学生のため、当初は、最終日までにゴルフコースで打てるのか、という不安がありました。しかし、2日間しっかりと練習を行うことにより、全くボールに当たっていなかった学生が前に飛ぶようになり、ある程度打てるようになってきました。何度かだけでもしっかりとボールを打てるようになってくると、さらに学生も楽しくなっていき、練習に励んでいく姿をみることができました。 私がゴルフを始めて最初にラウンドに出たときもそうでしたが、広いゴルフコースで思いっきりボールを打つのは非常に気持ちのいいものです。学生も1日1回でも気持ちのいいショットが打てるとさらにゴルフが楽しくなると同時に、今後の意欲にもつながります。 授業終了後に提出された学生のレポートを見ると、一番多く書かれていることは、ゴルフのイメージが変わった、ということです。ゴルフを始める前は、ゴルフ場は敷居が高い、年配の方が行っている、といったイメージを持っている学生が多くみられていましたが、授業後にはイメージが変わったと感じている学生が大多数でした。 また、今後も家族や友達とゴルフを続けていきたいと思っている受講生が非常に多く、それだけゴルフを楽しいと感じてくれたと思うと、私もうれしい限りです。Gちゃれなど、学生がゴルフ場に行きラウンド体験ができる機会が作れるサポート事業の有効性を肌に感じた実習となりました。 今後も他大学でゴルフ授業を行っている先生方や、実習をサポートいただける関係団体の方々と連携を深めながら、より良い授業を展開させていきたいと考えています。

先生の紹介

浅井 泰詞

浅井 泰詞

目白大学体育教育研究室専任講師 浅井 泰詞(あさい・たいし) 1983年東京生まれ。国士舘大学体育学部体育学科卒業。国士舘大学大学院スポーツ・システム研究科終了(修士・体育科学)。 2016年から、目白大学体育教育研究室専任講師。教養科目として、生涯スポーツ1・2、健康科学等を担当、実技科目では、ゴルフの他にスキー、スノーボード、フィットネス、バレーボール、バドミントン等を担当している。※この記事は掲載元(月刊ゴルフ用品界 GEW)の許可を頂いて転載しています。 掲載元 月刊ゴルフ用品界 3月号(見本誌の申し込みはこちらから)

東京大学

1877年に創設された日本を代表する国立大学。大学の略称は東大(とうだい)。世界の公共性に奉仕する大学として世界最高水準の教育・研究を維持・発展させることを目標としており、現在までに卒業生の中から8名のノーベル賞受賞者を輩出している。学生数は学部および大学院を合わせて約28,000名。伝統的に、学部教育の基礎として教養(リベラル・アーツ)教育を重視しており、全学生の必修授業として、教養学部スポーツ・身体運動部会の担当する身体運動・健康科学実習がある。2016年5月、全学的研究組織としてスポーツ先端科学研究拠点が開設された。

東京大学准教授 工藤和俊

工藤和俊(くどう・かずとし) 1967年群馬県生まれ。1998年、東京大学大学院総合文化研究科生命環境科学系修了、博士(学術)取得。2002-2003年、米国コネチカット大学 知覚と行為の生態学研究センター客員研究員。東京大学大学院総合文化研究科生命環境科学系助手、助教、准教授を経て現在、東京大学大学院情報学環・学際情報学府准教授。 担当科目は、1年生を対象とした身体運動・健康科学実習、身体運動科学講義、2年生を対象とした身体運動実習、3・4年生を対象としたスポーツ心理学講義等。実技種目としては、ゴルフ、バドミントン、スノーボード等を担当している。 研究分野はスポ―ツ心理学/運動認知神経科学であり、スポーツ、音楽演奏、ダンスにおける巧みな身体操作について、動作・筋活動・心拍・発汗等の生体情報計測および非線形力学系モデル・ベイズ統計モデルなどの数理モデルを用いた研究を行っている。2010年、トレーニング科学会トレーニング科学研究賞受賞。主な著書・訳書に「身体:環境とのエンカウンター」(東京大学出版会、2013、分担執筆)、「巧みさとその発達」(金子書房、2003)がある。所属学会は、日本体育学会、日本スポーツ心理学会、日本生態心理学会、日本発育発達学会、日本神経科学学会他。

授業風景

東京大学では、2年生を対象とした選択授業「スポーツ身体運動実習」の1種目としてゴルフ授業を実施しています。実技種目多様化の一環としてゴルフ実技を開始したのが1994年ですので、導入以来20年以上経ち、受講生の総計は3000名を超えています。1コマの定員は40名ですが、希望者が多く抽選になることもしばしばあります。 授業は、学内実習と学外コース実習から構成されています。学内実習は駒場キャンパスの人工芝ホッケー場を利用し、パッティング、アプローチ、練習ボール(フライトボール)を利用したアイアンショット練習等を行い、適宜iPadを用いたスイングフォームチェックを実施しています。 雨天時は体育館内でのパッティング・アプローチ練習、バランストレーニングなどを行っています。また、毎回プリントを配布し、ルールやマナーの理解を促しています。 学外コース実習は、千葉県千葉市にある東京大学検見川総合運動場の7ホールショートコースを利用し、実球でのショット練習(写真1)、バンカー練習(写真2)、パッティング練習の後に、7ホールのラウンドを行います。このショートコースはクロスカントリーの練習場としても利用されているためアップダウンに富んでいます。そのため打ち上げや打ち下ろしなどが多く、平坦で広いゴルフ場をイメージしていた学生は面喰います。それでもラウンド後の顔は満足感にあふれており、生涯スポーツとしてのゴルフを体験する良い機会になっていると感じます。

先生の気持ち

受講生は約9割が未経験者ですので、学生にはまず「ゴルフは感覚のスポーツ」であることを強調します。若い学生はとにかく「思い切り振って遠くに飛ばす」練習をしたがるのですが、「軽く振って当たらないものは思い切り振っても絶対に当たらないよ」と辛抱強く言い聞かせています。 初心者は一般にクラブを握りしめてしまいがちですが、強く握ると手のひらからインパクトの感覚が伝わってこなくなりますので、上達の妨げになってしまいます。そこでパッティング練習では、クラブを軽く握って「インパクトを感じる」ことから始め、芯に当たった感触が分かるようになってから距離や方向の打ち分けを練習しています。また、パッティングでは、カップの見方や歩き方など、距離感をつかむ練習をとりいれています。なおアイアンショットではクラブのすっぽ抜け防止のために特注のストッパーを使用しています。学外ラウンド実習に向けた練習としては、周りの人が見ている中でのティーショット練習や、目の前にハザードを置いてのバンカー越えを想定した練習などを取り入れています。そのような練習を通して、はじめは満足に当たらなかった学生も、回を重ねるうちに会心の当たりが出て苦笑いが笑顔に変わっていくと、教える側としても嬉しくなります。 また、少数ですがゴルフ経験者やゴルフ部の学生も授業を履修します。これらの学生には、周りの初心者に対するアドバイスを積極的に行うよう指導しています。また、iPadを用いて学生一人ひとりのフォームをチェックすると、経験者であってもクロスシャフトや頭の上下動など、本人の気づかなかった欠点がしばしば見つかります。これらの経験をとおして、上達に向けて様々な工夫をするという姿勢が社会に出てからも役に立つことを願っています。