【図2】下りのパターはダウンスウィングで必要以上い加速し、フォロースルー(F.T)が大きくなりやすい
日本獣医生命科学大学の濵部教授。動作解析の専門家であり、パッティングの転がりを研究テーマのひとつとしている
濵部教授の研究室には、さまざまなパターがA〜Fのバランスで分類されている。A→Fの順で、ヘッドのバランスが重い
最近の主流になっているオートマチックなパターだが……
【グリーン速度測定方法】USGA公認のスティンプメーターを使用。グリーン速度はグリーン上の水平な部分で測定。スティンプメーターのノッチ(溝)にボールを乗せ徐々に持ち上げてボールを転がす。この動作を3球行い、転がった3球のボールが20センチ以内に止まったならその平均地点にティを挿す。反対側からも同様に行い、両方向から等しく転がった距離がグリーンの速さになる。
1つのデータはスティンプメーターで往復4回ずつ転がした平均値。※は1ホールのデータ。nは転がした回数。※※は2ホールの近似値を合算しているのでn数は8回。※※※は3ホール合算値でn = 12回。
斜度を測る機械。この場合、写真左側が低く1.95度の傾斜があると表示されている
1.2度のゆるやかな傾斜の場合、下りでは平地(274センチ)と大差ないが、上りでは著しく転がりが悪いことがわかる
下りは±(プラスマイナス)で表される標準誤差が大きく、上りは小さい。つまり上りは「いつでも重い」
おおむね、「下りは上りの倍転がる」。念のため、実験を行ったグリーンの平らな場所で転がる距離は約2.7メートルだ
下り平均斜度が約2度の一般的な傾斜(6メートルの距離でおよそ20センチの高低差となる。ティは1メートル間隔)
濵部教授の実験室。ここで日夜実験が行われる
強いプロはショートパットのタッチが強い
ショートパットでは打つ距離と同じくらいオーバーさせるくらい強めのタッチでいこう
“ガラスのグリーン”と形容されるオーガスタナショナルGCの高速グリーンなど例外を除けば、PGAツアーでは平均13フィート、一般アマチュアが通うコースは約9~10フィートに設定されていることが多い。
濵部教授の研究室。まさにパットラボという風情
「11フィートだから速い」ではなく、その傾斜を加味してグリーンの速さを理解する必要がある
富里GC(千葉県)などグリーンが速いことで知られるコースはそのアンジュレーションに注意が必要
(学)日本医科大学 日本獣医生命科学大学 運動科学教室の濵部教授。動作解析の専門家であり、パッティングの転がりを研究テーマのひとつとしている
インパクト直後の転がり方がボールの曲がり度合いに影響することを、濵部教授は突き止めた。図の左が良い転がり、右が悪い転がりのイメージ
濵部教授の製作した実験装置は同じストロークでヘッドの地面からの距離を変えられるように作られている
キャッシュインの場合、地面から8〜12ミリ浮いた状態がいいインパクト。インパクトロフトは「0度」が理想だという